北消防署移転
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/16 02:51 UTC 版)
かつて供用していたゴーカートの利用台数は、年間10万台を記録した1980年代より減少し続け、2010年代には6万台に落ち込んだ。少子化の影響もあり、子供の利用を対象としたゴーカートに限らず、高齢者を主とした幅広い年代層が来園できる環境づくりを求められるようになった。 他方、北消防署は1958年(昭和33年)に北区紫竹下緑町に開所して以来60年以上が経過し、庁舎の老朽化が顕著であった。そこで京都市消防局は、2016年(平成28年)8月12日に催された京都市会交通水道消防委員会にて、同署を当公園敷地内に移転する方針を示した。その後、当公園や周辺住民に説明し移転に対する理解を得たとして、設計や環境影響評価を進めたうえで、2019年(令和元年)10月に着工、2021年(令和3年)4月竣工を目指した。 これに対し、移転計画に疑問を抱く地元住民らは「大宮交通公園をよくする会」を結成し、同署移転計画に係る説明会の開催と住民合意に向けた手続きを求める申し入れ書を、11月1日に同会より京都市に提出した。 市は2017年(平成29年)1月25日に、第6回京都市都市緑化審議会にて当公園のあり方についての検討を諮問し、当公園に対する交通公園としての位置づけは、同署移転後も維持する方針を示している。また、3月9日に開催された、有識者を交えて構成する「第1回 大宮交通公園のあり方検討部会」にて、船岡東通に面した当公園の北東端3,000m²の敷地に配置することを明らかにした。 同署移転に伴う事業費は20億9千万円。敷地面積2,888.12m²に鉄骨鉄筋コンクリート造3階建の本館、高さ8メートル、傾斜45度の起伏のある山肌を再現した山岳救助運営施設を備えて、2021年3月29日より運用を開始させた。 当公園来園者が署内配置車両や訓練の様子を見学できるデッキに加え、消防署における資料展示や防火・防災の啓発活動に活用するためのオープンスペース、防火水槽、大規模災害の発生に備えた物資備蓄倉庫が、それぞれ敷地内に設けられた。
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