北朝鮮による拉致被害者に関する発言
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 06:43 UTC 版)
「生方幸夫」の記事における「北朝鮮による拉致被害者に関する発言」の解説
2021年9月23日に千葉県松戸市で行われた会合で、北朝鮮による拉致被害者について「日本から連れ去られた被害者というのはもう生きている人はいない。政治家は皆そう思っているということ」と発言し、拉致被害者の支援団体や家族会などから抗議を受けた。「身内が拉致されたら同じことが言えるのか」という反応もあった。 生方は、「客観的情勢から考えて生きていたら(北朝鮮は横田さんを)帰す。帰さない理由はない」と断言し、1977年に拉致された横田めぐみについては「なんでしたっけ。小さな女の子。高校生か中学生かで…」「横田さんが生きているとは誰も思っていない。自民党の議員も」との見解を示した。また、日朝首脳会談の直後に日本に帰国した被害者5人については、当時北朝鮮に一度返すべきだったと述べており、2004年に北朝鮮が提出し日本側が別人と鑑定しためぐみさんの偽の遺骨については「遺骨からDNAを鑑定して、それが横田さんであるのかないのかというような技術力はなかった」「拉致問題は本当にあるのか。ないんじゃないか」などと主張していた。この発言が報道された当日、生方は発言を撤回し謝罪した。そして自身のツイッターで、勉強不足と思い込みからそのような発言をしたと再度謝罪し、立憲民主党千葉県連会長の職を辞任する意向を示した。 この発言に対し、横田めぐみの母親の横田早紀江は「こんな日本人がいることに驚いた。私たちは拉致被害者が生きていると信じている」と生方発言を批判。家族会代表の飯塚繁雄は「謝って済む問題ではない。まるで拉致被害者が亡くなっていたほうがいいというような発言だった。日本の各党の議員も、一緒に戦っていこうという意識でやっているのにぶち壊した」と批判した。田口八重子の長男、飯塚耕一郎も「怒りを禁じ得ない。拉致被害者の命を侮辱、冒涜しているとしか思えない」と語気を強めた。 10月12日に生方は議員辞職し、第49回衆議院議員総選挙での公認を辞退する意向を固めたが、衆議院は10月14日に解散されたため、議員辞職に至らなかった。これに先立ち10月11日、生方は代表を務める立憲民主党千葉県連の岡島幹事長に対して代表を辞任することを申し出た。後任の県連代表には参議院の長浜博行が選出された。選挙は結局、無所属での立候補となったが得票数を大きく減らし落選。報道各社は拉致問題をめぐる発言が影響したとの視方で報じた。
※この「北朝鮮による拉致被害者に関する発言」の解説は、「生方幸夫」の解説の一部です。
「北朝鮮による拉致被害者に関する発言」を含む「生方幸夫」の記事については、「生方幸夫」の概要を参照ください。
- 北朝鮮による拉致被害者に関する発言のページへのリンク