副題の種類とは? わかりやすく解説

副題の種類

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/24 04:48 UTC 版)

交響曲の副題」の記事における「副題の種類」の解説

副題の種類には大まかに以下の3種類がある。 作曲家何らかの意図の下に与えた題名」(タイトル次節では【T】と表記幻想交響曲ファウスト交響曲マンフレッド交響曲アルプス交響曲など、交響詩よりも大規模な管弦楽による標題音楽としての標題交響曲 (英: program symphony 独: Programmsinfonie)」における「標題」(プログラム次節では【P】と表記作曲者以外の人物作曲者意図とは無関係に便宜上与えた通称ニックネーム次節では【N】と表記) 「タイトル」については、ベートーヴェンの交響曲第6番田園』や、シューマン交響曲第1番『春』、チャイコフスキー交響曲第6番悲愴』、メシアントゥランガリーラ交響曲などがある。これらはいずれ作曲家それぞれ意図をもって名づけたものであり、作品の解釈の手がかりともなる。 「標題プログラム)」は、ベルリオーズの『幻想交響曲』における「断頭台への行進」やR.シュトラウスの『アルプス交響曲』における「に入る」「頂上にて」のように、交響詩における標題同様の具体的な描写内容を表すものである一方、「通称ニックネーム)」については、ハイドン交響曲103番『太鼓連打』、モーツァルトの交響曲38番『プラハ』、シューベルト交響曲第8(7)番『未完成』、ブルックナー交響曲第3番ワーグナー』、マーラー交響曲第4番大いなる喜び歓び)への賛歌』などが知られている。これらは主として演奏家評論家などが、便宜上それぞれの作品印象的なフレーズや、作曲され土地作品にまつわるエピソードなどを題名のように適当に呼んでいたものが、やがて広く定着したり、レコードCD演奏会入場券売り上げ促進といった商業的理由によって用いられ続けているものである通称場合しばしば問題になるのが、そのようにして呼ばれている通称作品理解障害になる場合である。そのような作品として有名なのが、ベートーヴェンの交響曲第5番運命』、ドヴォルザーク交響曲第8番イギリス』、ショスタコーヴィチ交響曲第5番革命』などである。ベートーヴェンについては、「運命はかく扉をたたく」という発言あまりに大きく捉えられすぎて、「運命との葛藤」という側面ばかりが強調されてしまう傾向に陥っていることが、しばしば問題とされている。またドヴォルザークについては、イギリス出版社から出版されたというだけの理由与えられ通称であり、この通称では交響曲第8番スラヴ風な特徴を完全に無視していることになる。ショスタコーヴィチは、当初ロシア革命讃える社会主義リアリズム風の作品として解釈されていたため「革命」の通称知られていたが、その後それを覆す証言解釈数多く現れ、現在では必ずしも革命を讃えているとは言い切れなくなったこのような理由により、これらの作品通称用いないで呼ぶことが好ましいとされている。

※この「副題の種類」の解説は、「交響曲の副題」の解説の一部です。
「副題の種類」を含む「交響曲の副題」の記事については、「交響曲の副題」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「副題の種類」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「副題の種類」の関連用語

副題の種類のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



副題の種類のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの交響曲の副題 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS