切り替えにおける課題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 15:43 UTC 版)
「白熱電球にはあるものが蛍光灯やLEDにはない」事による問題蛍光灯やLED照明には紫外線に近い可視光線であるバイオレット光が含まれないため、蛍光灯やLED照明を使用すると生活環境からバイオレット光が欠如してしまう。バイオレット光に近視を防ぐ効果が確認されたことから、蛍光灯やLED照明の使用と近視の世界的な増加に関係がある可能性を慶應義塾大学医学部が指摘している。 農産物のビニールハウス栽培や養鶏(ブロイラー)など、照明の役割と同時に白熱電球の発する熱を利用する用途。及び赤外線を利用する作物の光周性制御のため。特に積雪地帯の信号機は白熱電球の発熱を融雪に利用しているため、発熱の少ないLED電球では信号機本体に着雪しやすく、信号の認識が困難(いわゆる「白信号」状態)になりやすい。実際に信号機の着雪が原因の事故も発生している。更には支柱が曲がる恐れもある。 白熱電球を前提にした器具の中には、蛍光灯やLEDを使用できない器具がある。多くのLED照明は断熱材に覆われた環境で使用できない(LEDや点灯回路の放熱が必須であるため)。 非常用照明器具として使用する場合(非常用照明器具としての認定は電球と灯具とのセットであるため指定以外の電球は使用できず、器具自体の交換が必要となる。また2014年及び2017年の改正以前はLED照明による非常用照明器具が認められていなかった)。 ノイズ等が発生するため、蛍光灯やLEDを使えない分野がある。蛍光灯は高い周波数で明滅しているため、撮影に影響を及ぼすことがある。また蛍光による光源であるため演色性も劣る。 LED照明は電源回路により高周波ノイズを発生させることがあるため、電波暗室などの電磁波測定施設、ラジオなどの無線装置周辺など、電波・ノイズに影響を受けやすい環境には向かない。
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