作風・手法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/10 08:39 UTC 版)
海外の批評家や記者からは、小津安二郎と比較されることが多く、「小津の孫」と称される事もあるが、是枝本人はどちらかというと小津よりも成瀬巳喜男の影響を強く受けている。作品の中では記憶と想像と観察力のバランスを重視し、「誰かを悪者として描くことをしない」というスタンスを一貫している。テレビのドキュメンタリーディレクター時代から映画監督になった今も企画、脚本、監督、編集、すべて自らが行うスタイルを貫き、日頃から常に手帳を持っていてアイデアが思いついたら手帳に記している。撮影現場で発見した事を大事にし、役者のリアクションによってはその場で脚本を書き換え、役者同士の会話に耳を傾け、そのやりとりを脚本に加えることもある。子どもたちの日常を描くときには、独白(モノローグ)ではなく対話(ダイアローグ)を用いる。映画に出演する子役には台本は渡さず、現場で口頭で台詞を説明し、子ども自身の言葉で台詞を言ってもらう。 ドキュメンタリー作家の小川紳介と土本典昭からの影響を強く受けており、「すごく尊敬していて、あの人ならこういうときどうするんだろうという僕なりの基準にしている人」と述べている。
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