作中終盤の改変
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 07:02 UTC 版)
「巨人の星 (アニメ)」の記事における「作中終盤の改変」の解説
終盤の展開は、原作と比較してかなり改変された。制作サイドは「アニメと原作は別物」という認識で取り組んでおり、また原作者の梶原も「アニメは佐野(寿七。当時読売テレビプロデューサー)ちゃんに任せるよ」と承諾したこともあり、全体の1/3は読売テレビと東京ムービーによるオリジナルであった。 原作では、伴が中日に移籍する時の交換相手は特に描かれていなかったが、アニメでは投手の黒松圭一というオリジナルの登場人物を設定し、黒松を中心とした「伴の替りにきた投手」という話が作られている。 原作では、飛雄馬が左門に葉書を送るまで大リーグボール三号の秘密を知るのは、新聞記者から真相を知らされた牧場のみだったが、アニメでは花形(記者の役割は花形の召使の一人)に変えてあり、牧場の出番は激減した。さらに、秘密を知った花形が引退を賭けて最後の勝負を挑むオリジナルストーリーが作られた。 また、左門も大リーグボール三号打倒の特訓を開始し、秘密をこの時点では知らなかったが個人的な勝負を挑んでくる話が描かれ、一徹も8ミリ映像を元に大リーグボール三号のフォームを真似るが、投げた所で腕に激痛が走り、その後の診察で飛雄馬の真相を知る話が描かれた。 最後の試合は、花形がスタンドで観戦し明子とも遭遇しており、左門も手紙を見た後に駆けつけ、原作と違って最後はアウトとはっきりと塁審が宣言し、原作のように完全試合が達成されたのかがはっきりしない結末ではなく、達成したことに改変された。また、原作では伴は一徹から代打に出るように言われた時は弱気な発言をしていたが、アニメでは逆であり、好投する飛雄馬を見て一徹に自分を代打に出せと強く迫る描写があり、断られた後に怒ってバットを破壊し、その時の怪力を見た一徹が逆立ちを命じるに改変された。他にも試合内容は大幅に追加されており、一徹の執拗なバント攻撃に対して、飛雄馬は外野手を内野の守備に就かせて野手の数を増やすという対抗策に出たり、ラスト1球前に飛雄馬は森昌彦捕手に大リーグボール三号の弱点を教えたりするなど、原作になかった場面が多数描かれた。飛雄馬の左門への手紙の内容も「京子と一緒になれ」から、「伴と明子の仲を取り持って欲しい」になった。
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