低潮高地とは? わかりやすく解説

低潮高地

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 03:50 UTC 版)

南沙諸島」の記事における「低潮高地」の解説

低潮高地(英語:low-tide elevation)とは、低潮時には海面上に露出するが、高潮時には水没する岩礁干出岩)・砂州のことで、国連海洋法条約上、領海排他的経済水域 (EEZ) も有さない。ただし、自国EEZであればその国が建造物建設することができる。中国は現在、南沙諸島内で3か所の低潮高地およびその周辺珊瑚礁大規模に埋め立て人工島建設しているが、どれも中国EEZ内ではない。 常設仲裁裁判所は、2016年7月12日ヒューズ礁ガベン礁(南礁)、スビ礁ミスチーフ礁セカンド・トーマス礁国連海洋法条約上の「低潮高地」であるとの裁定下した。またミスチーフ礁およびセカンド・トーマス礁は、フィリピンパラワン島起点とする排他的経済水域および大陸棚含まれることに加えガベン礁(南礁)の低潮位線がガベン礁(北礁)およびナムイエット島領海基線とすることが可能であるということヒューズ礁低潮位線がケナン礁およびシンコウ島領海基線とすることが可能であるということスビ礁低潮位線がティツ堆のサンディー砂堆領海基線とすることが可能であるという裁定下した。 名称英語名中国語名実効支配備考ミスチーフ礁 Mischief Reef美済礁 中国 1994年までフィリピン実効支配していたが、中国占拠して建造物浅瀬構築したことを1995年2月フィリピン公表2015年初めから環礁の西環沿いを大規模に埋め立てCSIS分析では埋め立て面積が約5.58 km2となり、最近は環礁南口拡幅をしており、環礁周辺中国軍艦船見受けられることから、将来的埋め立てられミスチーフ礁海軍基地になると予想されている。3,000メートル級の滑走路多数施設建設され完成している。 セカンド・トーマス礁 Second Thomas Shoal 仁愛礁 フィリピン 1999年フィリピン派兵し駐留スビ礁 Subi Reef渚碧礁 中国 1988年3月中国ベトナムから武力奪取浅瀬レーダーサイト建設2014年7月から人工島造成のために主要な埋め立て開始されCSIS分析では埋めて面積が約3.95 km2となっている。2015年10月着工した灯台(高さ55メートル)が完成し2016年4月からジョンソン南礁クアテロン礁続いて運用開始した。3,000メートル滑走路多数施設建設され完成している。 ヒューズ礁 Hugh Reef東門礁 中国 1988年3月中国ベトナムから武力奪取浅瀬建造物構築され軍隊常駐2014年夏から人工島の造成浚渫工事開始されCSIS分析では面積が約0.08 km2となっている。ベトナム国営紙によると、2016年4月記者が船で近づき取材し複数のレーダーアンテナ、通信用とみられる鉄塔型のアンテナ存在撮影して確認したエリカ礁 Erica Reef簸箕礁 マレーシア 1999年6月マレーシア海軍がインベスティゲーター砂州とともに建造物構築し兵員駐在させた。

※この「低潮高地」の解説は、「南沙諸島」の解説の一部です。
「低潮高地」を含む「南沙諸島」の記事については、「南沙諸島」の概要を参照ください。

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