伊勢志摩お魚図鑑
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/05 23:00 UTC 版)
近鉄では利用客の減少と車両の老朽化による鮮魚列車の廃止の代替として伊勢志摩の魚介類を車体に描いたラッピング車両「伊勢志摩お魚図鑑」を1両導入し、2020年3月16日から平日ダイヤ適用日の早朝に松阪駅から大阪上本町駅への一般列車の最後部(松阪側)に当該車両を1両繋ぎ、新しい鮮魚運搬専用列車として運行を開始した。この先、今後は「伊勢志摩お魚図鑑」を活用したツアーやターミナルでの海の幸の直販を企画していく予定。 ラッピング車両「伊勢志摩お魚図鑑」 2410系2423F(1970年製、モ2410形モ2423を専用車化改造・2020年3月16日 - )車体全体に伊勢志摩の海に生息する様々な魚介類を描き、伊勢志摩の代表的な海の幸である伊勢海老を始め、鯛やフグ、イワシ、マンボウなど43種類がリアルに描かれ、分かりやすいようそれぞれの名前もカナで記され、当該車両として一般客の誤乗防止も兼ねている。 乗降扉8箇所のうち4箇所は青いケースに隣接の上で締切とし、残る4箇所は一般客の誤乗防止を図るため、赤いベルトパーテーションを張り、行商人が乗降する際のみこれを外して乗降している。ただし、車内広告は撤去、つり革は残置、座席はロングシートで存置され、トイレ無しのため、必ずトイレ付き車両(5200系など)を全区間大阪側に連結するようになっている。 ペアを組むク2510形ク2523は一般車両のまま存置されているため、従来通り一般客も利用可能である。 「伊勢志摩お魚図鑑」の運行 2020年3月16日以降の平日ダイヤ適用日に上りが松阪駅6時44分発名張駅7時37分着の急行、名張駅7時43分発大阪上本町駅8時45分着の快速急行の列車の最後部(松阪側)に鮮魚運搬専用車両として当該車両1両を連結して運行している。そのため、途中の停車駅では、一般客向けに当該車両に利用不可能な旨案内がされている。鮮魚列車は平日、土曜日に上り・下りともに運行され、宇治山田駅・伊勢市駅からも利用できたが、現状で両駅から利用する会員がいなくなり、新規の利用も見込めないため、上りの始発駅が松阪駅に、下りが折り返し大阪上本町駅8時54分発松阪駅10時50分着の快速急行に変更された。ただし、定期検査時は大阪上本町行きの快速急行での運行後、高安行きの準急で高安検車区まで送り込みをし、夕方などに10両編成の準急として大阪上本町まで運転し、折り返し松阪行きの快速急行で運行するほか、他の車両で代用することもある。また上り・下りともに松阪駅 - 名張駅間は6両編成で、名張駅 - 大阪上本町駅間は10両編成で運転されている。この電車は名張駅で上りが6両編成から10両編成、下りが10両編成から6両編成への増解結が行われている。 「伊勢志摩お魚図鑑」登場 新旧鮮魚車両撮影会ツアーの中止 新型コロナウイルス感染症の流行を受け、2020年3月3日に延期する旨をお知らせしていた、22日に高安検車区青山町車庫で予定していた「伊勢志摩お魚図鑑」登場 新旧鮮魚車両撮影会ツアーは改正新型インフルエンザ等対策特別措置法32条に基づく緊急事態宣言の日本全国への拡大に伴い、4月16日に中止が決定した。
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