主要部標示と従属部標示
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/02 18:56 UTC 版)
「言語類型論」の記事における「主要部標示と従属部標示」の解説
詳細は「主要部標示言語」を参照 被修飾語と修飾語、動詞と項、などの従属的な文法関係の標示法によって、言語を分類することもできる。この表示法は、主要部(被修飾語・動詞など)の形態による主要部標示(Head-marking)と、従属部(修飾語・項など)の形態による従属部標示(Dependent-marking)に分けられる。言語の分類としては、これらの一方だけを使うタイプのほかに、両方を使う二重標示(Double-marking)と、どちらも使わない無標示(No-marking)がある。 日本語は典型的な従属部標示言語である。項は名詞につく格助詞で示され(動詞は変化しない)、修飾語はその末尾の助詞「の」や述語語尾(連体形、連用形など)で示される(被修飾語は変化しない)。 主要部標示言語の例としてはバスク語があり、主語や目的語の種類(人称、数)が動詞に示される。 二重標示言語には多くのインド・ヨーロッパ語やトルコ語、アイヌ語など多数の言語が含まれる。これらは動詞に主語または目的語が示されるほか、名詞とそれを修飾する形容詞の間が格・数・性の一致によって結びつけられたり、あるいは所有者(修飾語)が名詞(被修飾語)の一部として示されたりする。 無標示言語の例には中国語などの孤立語があり、文法的関係は語順、あるいは独立性のある前置詞などで示される(英語も所有格の-'sや3人称単数の-sなどを除けばこれに近い)。
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主要部標示と従属部標示
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/17 21:36 UTC 版)
「主要部標示言語」も参照 言語類型論では、各言語における句が主要部標示か従属部標示かという、形態論的な比較・分類が行われることもある。主要部標示とは、従属部の性質が主要部の形態に影響を与える現象である。従属部標示とは、逆に主要部の性質が従属部の形態に影響を与える現象を指す。 例えば、英語の所有格を示す 's は、従属部(所有者)に付く(日本語の「の」も同様)。一方、ハンガリー語では、所有格マーカーが主要部名詞に付く。 英語: the man's house ハンガリー語: az ember ház-a (the man house-所有格)
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