世界最小豆本への挑戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/14 20:53 UTC 版)
豆本誕生以来より、「いかに小さな本にするか」という挑戦と競争は行われていたようである。より小さな本を作ることは、その国または企業の製紙技術と印刷技術が共に高度に優れていることを誇示することに繋がるため、現在に至るまでその挑戦は止まることを知らないでいる。 第二次世界大戦後、西ドイツ(当時)マインツのグーテンベルク博物館が、改修資金調達のために5.5ミリ四方の豆本を発行したのが正式な記録に残る最も小さな豆本であるとされる。文字の大きさは0.17ミリ、1ページに70文字前後が印刷され、内容は聖書から「主の祈り」を抜粋したもので、ドイツ語を始めとして英語(英国・米国)、フランス語、オランダ語、スペイン語、スウェーデン語の7ヵ国語が刊行されていた。 1965年、凸版印刷が3.5ミリ四方の豆本を出版し、当時の世界記録を更新する。文字の大きさは0.12ミリ。内容は「小倉百人一首」、漢詩「飲中八仙歌」(以上日本語版)と、リンカーン大統領の「ゲティスバーグ演説」、モーゼの「創世記 第1章」(以上英語版)。拡大鏡付きのケース入りであった。 1978年、グレニファープレス社(スコットランド)から2.1ミリ四方の豆本が出版され、ギネスブックに登録される。 1979年、日本で2.0ミリ四方の豆本「BIRTHSTONE」「LANGUAGE OF FLOWERS」「THE ZODIACALSIGNS AND THEIR SYMBOLS」が出版される。世界最小を更新するも、ギネスブックへの登録申請はされなかった。 1981年、凸版印刷が1.4ミリ四方の豆本を出版する。内容は聖書の「主の祈り」。世界最小を更新し、ギネスブックに登録。 1982年、日本聖書協会が「世界最小の新約聖書」と銘打った3.4センチ×2.6センチの新約聖書を発行。キーホルダー付ケース入り。 1985年、グレニファープレス社が今度は1ミリ四方の豆本を出版する。内容は童話「OLD KING COLE!」。世界最小を更新しギネスブックに登録される。 1996年、ロシアで0.9ミリ四方の豆本「カメレオン」が出版される。世界最小を更新し、ギネスブックに登録。 2002年、凸版印刷が0.95ミリ四方の豆本「十二支―CHINESE ZODIAC」を発行。印刷博物館にて発売。 2013年、凸版印刷が0.75ミリ四方の豆本「四季の草花」を発行。印刷博物館にて発売。
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