世界最大級と弊害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/08 09:39 UTC 版)
全備重量139トンというM-Vロケットの大きさは、同じ三段式固体燃料ロケットを採用したアメリカ空軍のICBMであるLGM-118ピースキーパー(88.5トン)や同型モーターを採用したロッキード・マーティン社のアテナ II ロケット(120.7トン)、ロシアのSLBMであるR-39(90トン)をしのぎ、世界最大級の固体燃料ロケットとなっている。ただしブースターも含めればスペースシャトル固体燃料補助ロケットと、その派生型のアレスIの一段目が世界最大の固体燃料ロケットである。 しかし、M-Vは大量に作られるこれらのミサイルや多くの商業ロケットとは異なり、1機1機が衛星・探査機に合わせて組み立てられた特注品であり、積荷にあわせた仕様に調整することができるが、その分高価であることが弱点である。また、そのランチャーは発射時の噴進反射波がロケット側に直接跳ね返る構造であるため、発射時に大きな震動が加わり、衛星に損傷を与えかねない危険もはらんでいた。
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