三井住友トラストクラブとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 三井住友トラストクラブの意味・解説 

三井住友トラストクラブ

(三井住友トラストカード から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/27 23:46 UTC 版)

三井住友トラストグループ > 三井住友信託銀行 > 三井住友トラストクラブ
三井住友トラストクラブ株式会社(2代目)
Sumitomo Mitsui Trust Club Co., Ltd.
本社の入居する晴海トリトンスクエア
種類 株式会社
本社所在地 日本
104-6035
東京都中央区晴海1丁目8-10 晴海アイランドトリトンスクエアX棟
設立 1983年(昭和58年)6月24日
(創業:1960年(昭和35年)12月2日)
業種 その他金融業
法人番号 1010001047518
事業内容 クレジットカードの取扱いに関する業務、金銭の貸付及び信用保証業務
代表者 五十嵐幸司(代表取締役社長
資本金 1億円
(2025年3月31日)[1]
純利益 2億1100万円
(2025年3月期)[1]
総資産 211億6100万円
(2025年3月期)[1]
主要株主 三井住友信託銀行 100.0%
外部リンク 三井住友トラストクラブ
特記事項:登録番号:関東財務局長(14)第00529号
テンプレートを表示

三井住友トラストクラブ株式会社(みついすみともトラストクラブ、: Sumitomo Mitsui Trust Club Co., Ltd.)は東京都中央区晴海に本社を置き、三井住友信託銀行を中心とした三井住友トラストグループクレジットカード事業を担う日本の企業である。日本国内でダイナースカードの発行業務を行なっていることでも知られる[2]

なお、「三井住友トラストクラブ」を称する会社法人は、

  • 1977年(昭和52年)4月、現在のシティグループのクレジットカード(日本)事業部門を母体に設立された初代法人
  • 2025年(令和7年)10月、初代法人を吸収合併した2代目法人(同日付で、旧社名の三井住友トラストカードから変更)

の2つ存在するが、本稿では両法人を取り扱う。

概要

2012年(平成24年)4月1日、住友信託銀行中央三井信託銀行中央三井アセット信託銀行の合併による三井住友信託銀行発足[3][4]と歩調を合わせ、住信系の住信カードが、中央三井信系の中央三井カードを吸収合併のうえで、商号を三井住友トラスト・カード株式会社に変更した[5]

2013年(平成25年)1月には各前身会社の流れを汲み、VJA・オムニカード協会のブラザーカンパニーとして発行する「VISA/MasterCard」[注 1]ジェーシービーのフランチャイジーとして発行する「JCB」、UCカードのブラザーズカンパニーとして発行する「UC」(VISA/MasterCard)の3ブランドを取り扱っていた。

しかし同年8月15日、JCB事業を終了した。またUCカード事業についても個人向けのカード更新については2017年1月までに終了し、法人向けのみ継続する予定が一度発表されたが、方針を転換し、個人向けのカード更新も引き続き行うことが2016年11月30日に発表され、その後、2017年4月10日付でにUCカード事業をユーシーカード(加盟店事業など)・クレディセゾン(発行)に全面譲渡することが2016年12月20日に発表された[注 2]

旧住信カード

1983年(昭和58年)6月24日、旧住友信託銀行系のクレジットカード会社の住信カード株式会社として設立。VISAジャパン協会に加盟し、ブラザーカンパニーとして「住信VISAカード」の発行を開始。

企業キャッチとして「お役に立ちます世界カード」や「世界が認めた信頼のステイタス」を掲げていた。 VJAグループでは中核の三井住友カードほどにはシェアが高くはなかったものの、厳格な審査により与信限度額が高いとされ、一定のステータス性を保っていた。 旧住信との提携サービス「住信VISAポイントクラブ」の特典の一つである「住信VISAポイントクラブカード」は、住信VISAカードより年会費が安く利便性が高い。また、朝日新聞社アスパラクラブの会員に対しても年会費の安いカード発行を行い、その後、朝日新聞社のサービス改定で同社のデジタル会員向けカードとして引き続き発行している。

後にオムニカード協会へも加盟し住信マスターカードを発行している。

旧中央三井カード

1984年(昭和59年)3月22日、旧中央信託銀行系のクレジットカード会社の中央カードサービス株式会社として設立。ミリオンカード(MC)グループに加盟し、「中央ミリオンカード」(後の「中央UFJカード」)の発行を開始。1999年(平成11年)7月1日、旧三井信託銀行系の三井信カードを吸収合併のうえで、商号を中央三井カード株式会社に変更。合併に併せて、カードのブランド名もそれぞれ「中央三井UFJカード」「中央三井JCBカード」「中央三井UCカード」へと変更された。 2010年(平成22年)には、旧UFJブランドがUCブランドに強制移行され[注 3]、UFJカードの新規申込が停止された。

初代法人

三井住友トラストクラブ株式会社(初代)
Sumitomo Mitsui Trust Club Co., Ltd.
種類 株式会社
本社所在地 日本
160-8811
東京都中央区晴海一丁目8番10号 トリトンスクエアX棟
設立 1977年(昭和52年)4月2日
(株式会社ディー・エヌ・シー・エイジェンシー)
業種 その他金融業
法人番号 9010701015972
金融機関コード 9660
事業内容 クレジットカード業、貸金業、保険代理業、信用保証業
代表者 五十嵐幸司(代表取締役社長
資本金 1億円
特記事項:2025年10月1日、三井住友トラストカードに合併され解散。
テンプレートを表示

参照:[6]

1977年(昭和52年)4月2日、シティコープ(現・シティグループ)のクレジットカード事業の日本部門を母体に、株式会社ディー・エヌ・シー・エイジェンシーとして設立。アメリカでは、シティバンクが直接「VISA」や「MasterCard」のプリンシパル・メンバーとして発行しているが、日本国内では事業開始時点で銀行法の規制(クレジットカードの銀行直接発行の禁止、1982年に解禁)、また「VISA」「MasterCard」共に加盟店開放が完全に機能していなかった(海外発行カードの受け入れは可能だが、国内他社発行カードは不可)事情があり、傘下にカード事業会社を設立した上でVISAジャパン協会(現・VJA)及びUCカードグループ(後のオムニカード協会)へ加盟する必要があった。

2004年(平成16年)7月31日、商号をシティカードジャパン株式会社に変更。同年12月13日には、シティコープダイナースクラブジャパンと、Citicorp Card Services, Inc.のカード事業を譲り受けた。

2014年(平成26年)、シティグループによる世界的な不採算部門の見直しの一環による日本国内の個人金融ビジネスからの撤退に伴い、三井住友信託銀行、新生銀行(現・SBI新生銀行)、三越伊勢丹ホールディングスJCBの3社連合が、シティカードジャパンの買収に名乗りをあげていた[7]。翌2015年(平成27年)12月14日、独占的交渉権を得た三井住友信託銀行が400億円強程度で全株式を取得し[8]、社名を三井住友トラストクラブ株式会社に変更した[9]

2025年10月1日、同じく三井住友信託銀行傘下の三井住友トラスト・カード(同日、2代目三井住友トラストクラブに改称)に合併され解散した[10]

クレジットカード

ダイナースクラブカード

TRUST CLUBカード(旧:SuMi TRUST CLUBカード)

2019年7月1日より、SuMi TRUST CLUBカードはTRUST CLUBカードにリニューアルした[11]。発行されている券種は以下の通り。

  • TRUST CLUB プラチナマスターカード
  • TRUST CLUB ワールドカード
  • TRUST CLUB ワールドエリートカード
  • TRUST CLUB プラチナ Visaカード
  • TRUST CLUB ゴールドカード
  • TRUST CLUB エリートカード
  • デルタ スカイマイル TRUST CLUB プラチナVISAカード
  • デルタ スカイマイル TRUST CLUB ゴールドVISAカード
空港ラウンジサービス
空港ラウンジを利用する事が出来るサービスであり、セレクトVISAプラチナ、ゴールド、エリート及びリワードの会員が利用する事が出来る。サービス対象となる空港は次の通り。

不祥事

個人情報漏洩

  • シティカード会員情報を使った、保険勧誘業務を請け負っていた会社関係者が、顧客情報を複製。個人情報の売買により21万人以上の個人情報漏洩が発生した。2012年9月25日、流出させた関係者と情報を買い取った関係者が、不正競争防止法違反容疑で逮捕されている[12]

加盟団体

出典

  1. ^ MasterCardはUCカードのみの新規発行を受け付け、オムニカードは既会員の更新のみ取り扱う(2015年現在)。
  2. ^ 2017年にはクレディセゾンとユーシーカードの提携見直しにより、発行もプロバーカードはユーシーカードとクレディセゾンの両方が行うことになり、2019年には提携を解消している
  3. ^ 2006年からは旧中央三井信託銀行のICキャッシュカードとクレジット機能(当時のセントラルファイナンスとの提携による)一体型の「中央三井オールインカード(Master Card)」を発行したことで、一時期は4イシュアを扱うフランチャイズ会社となっていた。その後、2009年12月を以てオールインカードが廃止された。

脚注

  1. ^ a b c 三井住友トラスト・カード株式会社 第41期決算公告」経済産業省2024年6月28日
  2. ^ クレジットカードのダイナースクラブ”. 三井住友トラストクラブ. 2023年2月7日閲覧。
  3. ^ 「規模の力で難局打開 住友信託・中央三井、統合発表」『朝日新聞朝日新聞社、2009年11月7日、夕刊。
  4. ^ 「三井住友信託銀が発足 / 3行合併、最大メガ信託」『四国新聞四国新聞社、2012年4月1日、夕刊。
  5. ^ 住信カード(株)、中央三井カード(株)「合併公告」『官報 平成24年本紙』第5728号、国立印刷局、2012年1月31日、30頁。 
  6. ^ 三井住友トラストクラブ株式会社”. 三井住友トラストグループ100年史. 三井住友トラストグループ (2024年10月1日). 2025年10月1日閲覧。
  7. ^ 「三井住友信託銀が独占交渉 「ダイナース」買収 :M&Aニュース」『日本経済新聞電子版』 2015年2月14日
  8. ^ “米シティ、カード事業売却を発表 三井住友信託に”. 日本経済新聞. (2015年3月31日) (2015-03-31発行). https://www.nikkei.com/article/DGXLASGC31H12_R30C15A3EE8000/ 2015年4月1日閲覧。 
  9. ^ 「三井住友信託銀、「ダイナース」買収14日に完了」日本経済新聞電子版』 2015年12月12日
  10. ^ 『三井住友信託系のカード2社が統合 「ダイナース」は存続』 2025/04/02 日本経済新聞 朝刊  8面
  11. ^ “当社発行のMastercard®/Visaのカード名称・カード券面デザイン・サービス改定のお知らせ”. 三井住友トラスト・グループ. (2019年4月1日) (2019-04-01発行). https://www.sumitclub.jp/ja/notice/20190401_newcard.html 2019年8月21日閲覧。 
  12. ^ “シティカードの顧客情報売却容疑=21万人超分か、3人逮捕―警視庁”. 時事通信社. (2012年9月25日). http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012092500687 2012年9月28日閲覧。 

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「三井住友トラストクラブ」の関連用語

三井住友トラストクラブのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



三井住友トラストクラブのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの三井住友トラストクラブ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS