一般の多自由度系とは? わかりやすく解説

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一般の多自由度系

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 03:37 UTC 版)

線形多自由度系の振動」の記事における「一般の多自由度系」の解説

多自由度系では多数変数係数を扱うため、行列ベクトル使って運動方程式を記す。自由度が n の線形多自由度系一般的な運動方程式は、次のように書き表される。 M x ¨ + C x ˙ + K x = f {\displaystyle {\boldsymbol {M{\ddot {x}}}}+{\boldsymbol {C{\dot {x}}}}+{\boldsymbol {Kx}}={\boldsymbol {f}}} (2.1) ここで、ẍ, ẋ, x, f は n 次元縦ベクトル、M, C, K は n 次正方行列で、以下のように表される。 x ¨ = ( x ¨ 1 x ¨ 2 ⋮ x ¨ n ) {\displaystyle {\boldsymbol {\ddot {x}}}={\begin{pmatrix}{\ddot {x}}_{1}\\{\ddot {x}}_{2}\\\vdots \\{\ddot {x}}_{n}\end{pmatrix}}} , x ˙ = ( x ˙ 1 x ˙ 2 ⋮ x ˙ n ) {\displaystyle {\boldsymbol {\dot {x}}}={\begin{pmatrix}{\dot {x}}_{1}\\{\dot {x}}_{2}\\\vdots \\{\dot {x}}_{n}\end{pmatrix}}} , x = ( x 1 x 2 ⋮ x n ) {\displaystyle {\boldsymbol {x}}={\begin{pmatrix}x_{1}\\x_{2}\\\vdots \\x_{n}\end{pmatrix}}} , f = ( f 1 f 2 ⋮ f n ) {\displaystyle {\boldsymbol {f}}={\begin{pmatrix}f_{1}\\f_{2}\\\vdots \\f_{n}\end{pmatrix}}} M = ( m 11 m 12 ⋯ m 1 n m 21 m 22 ⋯ m 2 n ⋮ ⋮ ⋱ ⋮ m n 1 m n 2 ⋯ m n n ) {\displaystyle {\boldsymbol {M}}={\begin{pmatrix}m_{11}&m_{12}&\cdots &m_{1n}\\m_{21}&m_{22}&\cdots &m_{2n}\\\vdots &\vdots &\ddots &\vdots \\m_{n1}&m_{n2}&\cdots &m_{nn}\end{pmatrix}}} (2.2) C = ( c 11 c 12c 1 n c 21 c 22c 2 n ⋮ ⋮ ⋱ ⋮ c n 1 c n 2 ⋯ c n n ) {\displaystyle {\boldsymbol {C}}={\begin{pmatrix}c_{11}&c_{12}&\cdots &c_{1n}\\c_{21}&c_{22}&\cdots &c_{2n}\\\vdots &\vdots &\ddots &\vdots \\c_{n1}&c_{n2}&\cdots &c_{nn}\end{pmatrix}}} (2.3) K = ( k 11 k 12 ⋯ k 1 n k 21 k 22 ⋯ k 2 n ⋮ ⋮ ⋱ ⋮ k n 1 k n 2k n n ) {\displaystyle {\boldsymbol {K}}={\begin{pmatrix}k_{11}&k_{12}&\cdots &k_{1n}\\k_{21}&k_{22}&\cdots &k_{2n}\\\vdots &\vdots &\ddots &\vdots \\k_{n1}&k_{n2}&\cdots &k_{nn}\end{pmatrix}}} (2.4) x は変位ベクトル呼ばれる。その成分の x は、静的釣り合い位置原点とした各自由度の変位あるいは一般化座標表している。ẋ は速度ベクトル、ẍ は加速度ベクトル呼ばれる成分の ẋ は x の時間1階微分すなわち各自由度の速度意味し、ẍ は x の時間2階微分すなわち各自由度の加速度意味する。 f は外力ベクトル呼ばれる成分の f は各一般化座標対応して作用する外力で、一般的には時間関数である。 M は質量行列慣性行列質量マトリックス慣性マトリックス呼ばれる。K は剛性行列剛性マトリックス呼ばれる。C は減衰行列減衰マトリックス呼ばれる。各成分の m, c, k は質量粘性減衰係数剛性ばね定数)を表す。ここでの m は慣性係数ともいい、いわゆる質量だけでなく慣性モーメントなども含む。また、k は復元係数ともいい、通常のばね定数の他に回転ばね定数なども含む。 線形多自由度系一般基礎2.1は、線形1自由度系基礎1.1形式は同じで、変位外力ベクトルに、質量ばね定数粘性減衰係数が行列に置き換わった式となる。ただし、対象の系の規模大きくなり、複雑なものとなるとニュートンの運動法則から運動方程式導出するのは容易ではない実際に多自由度系運動方程式立てる際は、エネルギースカラー量から形式的に運動方程式導けラグランジュの運動方程式が便利で、間違い犯しにくく、多用されている。

※この「一般の多自由度系」の解説は、「線形多自由度系の振動」の解説の一部です。
「一般の多自由度系」を含む「線形多自由度系の振動」の記事については、「線形多自由度系の振動」の概要を参照ください。

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