バージナルのまえにたつおんな〔‐のまへにたつをんな〕【バージナルの前に立つ女】
ヴァージナルの前に立つ女
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/16 15:47 UTC 版)
オランダ語: Staande virginaalspeelster 英語: Lady Standing at a Virginal |
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作者 | ヨハネス・フェルメール |
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製作年 | 1670年 - 1672年頃[1] |
種類 | キャンバスに油彩 |
寸法 | 51.7[1] cm × 45.2[1] cm (?? × ??) |
所蔵 | ナショナル・ギャラリー、ロンドン |
『ヴァージナルの前に立つ女』(ヴァージナルのまえにたつおんな、蘭: Staande virginaalspeelster、英: Lady Standing at a Virginal)は、オランダ黄金時代の画家ヨハネス・フェルメールが1670年から1672年ごろに描いた絵画。キャンバスに油彩で描かれた作品で、ロンドンのナショナル・ギャラリーが所蔵している。
ヴァージナルを演奏する豪奢なドレスを着た女性が描かれた作品である。床はタイル張りで、壁には2点の絵画がかけられている。フェルメールが住んでいたデルフトで作られたデルフト陶器の、他の作品にも描かれている青と白のタイルが壁最下部の床との接点に見える[2]。
ナショナル・ギャラリーの公式サイトによると、壁にかけられている絵画が何であるのかは特定されていないが、画面左の小さな風景画は、おそらくフェルメールと同時代のオランダ人画家ヤン・ウェイナンツあるいはアラールト・ファン・エーフェルディンヘンの作品ではないかとされている。同じく画面右の、左手にカードを掲げるキューピッドは、アラールトの兄、セイザル・ファン・エーフェルディンヘンの作品といわれている。このモチーフは当時の寓意画集をもとにした、唯一の恋人に対する貞節の象徴であり、おそらくヴァージナルが持つ音楽と性愛との伝統的な象徴性を反映したものである[2]。
『ヴァージナルの前に立つ女』の制作年度が1670年から1672年ごろとされているのは、その作風と女性の衣装から来ている。作品の大きさと描かれているものの類似性から、同じくナショナル・ギャラリーが所蔵する『ヴァージナルの前に座る女』と対になる作品ではないかと考えられている[2]。
出典
- ^ a b c “Key facts: A Young Woman standing at a Virginal”. National Gallery (London) web site. 2009年9月29日閲覧。
- ^ a b c “A Young Woman Standing at a Virginal”. National Gallery, London web site. 2009年9月29日閲覧。
関連項目
外部リンク
- Essential Vermeer website web page on the painting
ヴァージナルの前に立つ女
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 18:43 UTC 版)
「フェルメールの作品」の記事における「ヴァージナルの前に立つ女」の解説
制作年代:1672年 - 1673年頃 技法:カンヴァス、油彩 サイズ:51.8×45.2cm 所蔵:ナショナル・ギャラリー(イギリス、ロンドン) 来歴: 似た主題の『ヴァージナルの前に座る女』とともに晩年の作品と見なされている。左方の窓から光の入る室内という設定はおなじみのものだが、この作品では、室内全体が明るく照らされていることと、女性が光に背を向けて立っている点が他の作品と異なっている。背景の画中画はトランプの「1」のカードを持つキューピッド像で、女性の愛がただ一人の人にのみ向けられるべきものであることを意味している。同じ画中画は『中断された音楽の稽古』にも見られる。室内の壁の一番下、床との境目の部分には白地に青の模様の入ったデルフト焼きのタイルが貼られている。これは壁のこの部分が掃除の時などに傷むのを防ぐためのものである。 詳細は「ヴァージナルの前に立つ女」を参照
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