ライフワークと執筆
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/07 04:06 UTC 版)
越後に通っては書きためたものをまとめた著作は相次ぎ賞を受け、『瞽女=盲目の旅芸人』(1972年)が1973年(昭和48年)に第21回日本エッセイストクラブ賞、同年、『越後瞽女日記』(1972年)はADC賞(美術出版社)に選ばれている。以後、不幸な女たちを主たる題材として、画文集を多く刊行していく。また映画や演劇の仕事が入り、『津軽じょんがら節』では挿入絵の制作と考証にあたり、劇団文化座の「越後瞽女日記」でも考証を担当した。瞽女から明治期の遊廓の女性へと題材は深まり、母の知り合いで同郷の倉敷出身の女性が花魁だったことから1985年には『明治吉原細見記』と『絵草子吉原炎上』を上梓している。これら2作は五社英雄監督の映画「吉原炎上」(東映株式会社)の原作となった。 水上勉(1971年)の新聞小説の挿画以降、瀬戸内寂聴「遠い風近い風」(1975年・朝日新聞)と、やはり水上の「長い橋」(1984年・日本経済新聞)を手がけ、和田芳恵著『道祖神幕』(1977年)の挿画と装丁を手がける一方で、神沢利子の詩集『いないいないの国』(1979年)や小川洋子著『シュガータイム』に挿画を提供した。
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