ユーモアの原動力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 06:58 UTC 版)
「ルイ・ド・フュネス」の記事における「ユーモアの原動力」の解説
「フランス映画の3本目のナイフの王」として知られ、500本の映画に出演しそのうち12本でルイ・ド・フュネスと共演した喜劇俳優ドミニク・ザルディによると、ド・フュネスはそのデビュー当時から非常に完璧主義者であったという。「そのため、多くの人は彼を役者泥棒と呼んだ。彼がスクリーンに出てきたらもうおしまいだ。人々は彼しか見なくなるから。」彼の人気はフランス映画の興隆と共にあった。ある人々は彼を「フランス喜劇のナンバーワンによる複雑な喜劇」と呼んだたとえ『L’Avare(守銭奴)』のように、彼が共演者たちに必ずしも満足していなかったとしても。ピエール・ブテイエがフランス・アンテルのラジオ番組で次のように語っている。「人々はド・フュネス『主演の』映画を見に行ったのであり、ド・フュネス『が脇役にいる』映画を見に行ったのではない。」。 ド・フュネスの喜劇の主な特徴は、パントマイムとしかめ面にある。パントマイムは彼の本質であり、彼の言葉がそれを裏付けている。「例えばここに瓶があるとして、それを2つの手で表現する。瓶はそこにあり、我々はそれを見る。そのジェスチャーが終わるやいなや、瓶は直ちに浮かび上がるのだ。」彼はリハーサルの最中でも多くのジェスチャーや言葉を用いた。彼のジェスチャーはユーモアだけでなく、激しい感情表現、恐れや絶望のしぐさも特徴付けられる - それが本当のものかあるいはフェイクだったとしても。特に怒りの表現は、口角泡を立て、他の役者をひっぱたくなど大げさなものだった。彼の演じる役はしばしば、偽善者で、反感をそそる、意地悪で許しがたい人物像だった。彼はセンチメンタルな役を避けた。それゆえ、彼の演じたキスシーンは彼のすべてのキャリアの中で3回しかない。すなわち、アンリ・ドコワン監督の『上級生の寝室 le Dortoir des grandes』で女優リーヌ・ノロと · 、2回目は『Comme un cheveu sur la soupe(スープに浮かぶ髪の毛のように)』のラストシーンでノエル・アダムと、そして最後は『La Zizanie(毒麦)』のなかでアニー・ジラルドとの軽いキスである。 彼の低い身長(1.64メートル)は、パートナーたちと好対照をなした。ブールヴィルはフランス人の平均である1.70mであり、イヴ・モンタンは1.85mであった。これらは喜劇の人物像に凹凸コンビというさらなる特徴を付け加えた。
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