モンフェルメイユ編
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「レ・ミゼラブル 少女コゼット」の記事における「モンフェルメイユ編」の解説
1819年(1 - 2話) 夫が死んだために仕事を探してパリを出た女性ファンティーヌは、3歳の娘・コゼットと共にパリ郊外の村・モンフェルメイユに来る。子連れであるがゆえにどこにも雇ってもらえないが、村で宿屋「ワーテルロー亭」を営んでいるテナルディエ夫人(おかみ)とその娘エポニーヌ、アゼルマが遊ぶ姿を見つける。その風景にファンティーヌは安心し、夫のテナルディエにも丸め込まれたこともあり、親切を装った夫妻に金を払ってコゼットを預けモントルイユ・シュル・メールに出稼ぎに行く。 テナルディエ夫妻はコゼットに「ワーテルロー亭」の労働をさせながら、ファンティーヌにコゼットの養育費を請求する。両親の影響を受けエポニーヌとアゼルマもコゼットをいじめるようになる。それでもコゼットは母が迎えに来ると信じ、テナルディエ夫妻の息子・ガヴローシュや愛犬シュシュとともに辛い日々を乗り越えていく。 一方、ファンティーヌはモントメイユ・シュル・メールの市長・マドレーヌ(正体は元徒刑囚ジャン・ヴァルジャン)と出逢い、彼の経営する工場で女工として働き始める。 1822年 - 1823年(2 - 15話) ファンティーヌは子持ちであることが知られ、「マドレーヌの指示」として工場を不当に解雇される。何とか新しい仕事を見つけるも要求額がエスカレートするコゼットの養育費を支払いきれず、自身の髪まで売り、路上生活者となってしまう。その後も貧困の中で命を削って働き続けるが、心身ともに病んで人間不信に陥り、自分を解雇したマドレーヌを恨むようになる。ある雪の夜に男たちとトラブルになり、モントメイユ・シュル・メールの警察署長・ジャヴェールに逮捕され、投獄されそうになったところをマドレーヌらに救われる。マドレーヌはファンティーヌに深く謝罪し、モンフェルメイユからコゼットを連れ戻し、親子で生活する為の資金も家も全て自分が負担することを約束するが、衰弱しきったファンティーヌの命を繋ぐものは「まもなく娘と再会できる」という希望だけとなっていた。 一方ジャヴェールは、マドレーヌの正体が「逃走中の犯罪者」ジャン・ヴァルジャンであると確信しパリ市警に告発していた。しかし「本物の」ジャンが逮捕されたという事態を受け、過ちと無礼を犯した自らを処分するようマドレーヌに申し出る。マドレーヌは慰留するが、自分と誤認された他の人間が“ジャン・ヴァルジャンとして”投獄されそうになっている事態に戸惑う。そして葛藤の末、冤罪を被せられた老人を救うため、自らがジャン・ヴァルジャンであることを公の場で証明する。これによりマドレーヌことジャン・ヴァルジャンはジャヴェールに連行されてしまう。コゼットを迎えに行く者はもういないと告げられたファンティーヌは絶望し、娘に会うことは叶わずに他界する。 後にジャンは脱獄し、コゼットを迎えに行くためにモンフェルメイユに向かう。一方、コゼットはファンティーヌからの送金と連絡が途絶え、理解者たちも様々な事情からいなくなり独りになってしまっていた。クリスマス・イヴの夜、ジャンはモンフェルメイユの村はずれでコゼットを見つけ、事前に聞いていたものとは全く異なる彼女の様子に疑問を抱く。 借金が1500フランに達していたテナルディエは「ワーテルロー亭」に泊ったジャンを大金持ちと確信し、彼に大金を出させようと談判するが、真実を悟ったジャンはファンティーヌからの委任状をテナルディエに渡し、“母の代理人”としてコゼットを無償で奪還、村を出る。これ以降テナルディエはジャンを逆恨みするようになる。コゼットに母ファンティーヌの死を伝えたジャンは、今後は自分がコゼットを護ることを誓う。
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