マイコンメーター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 22:35 UTC 版)
1990年代以降、ガス漏れや地震が発生した場合には自動的にガスを遮断する、マイコン内蔵メーター(画像)が普及している。安全装置の作動に伴ってガスが止まった場合は、メーターの赤いランプが点滅する。 マイコンメーターは1980年代、東京ガスが「マイセーフ」の名で、有料オプションにより導入した。しかし、その後地震で自動によりガスの流れを遮断する効果が確かめられたことから、東京ガスは方針を転換し、「マイセーフ」を無料化し、標準メーターとすることを決め、計量法に基づくガスメーター交換のタイミング(検満前のメーター交換)でマイコンメーターに転換。阪神・淡路大震災発生もあり、他のガス事業者もこれに倣い、今ではほぼ全ての都市ガス事業者がマイコンメーターを標準採用している。これはプロパンガス業界も同様である。 主なマイコンメーターの復帰操作 画像のメーター(NB型メーター)では左上の黒いキャップを外すとリセットボタンが現れる。ガス機器を全て停止し、リセットボタンをしっかり奥まで押して、ランプが点滅から点灯に変わったらゆっくりと手を放す(素早く放すと感震作動で再び遮断する事があるため)。ランプは再び点滅を始め、マイコンがガス管を(圧力で)検査して異常がなければ(その間にガスが流れなければ)、ガス漏れはないと判断され数分後に安全装置が解除される。その際、ランプの点滅が止まってガスも再び流れる。復帰操作を試みてもガスが止まる場合は、配管の損傷などの可能性が考えられるので、ガス会社に連絡する。 しかし、ほとんどの利用者はこの説明を受けていないためガスメーターがガスを遮断した場合のリセット方法が分からず、強い地震が発生するたびにガス会社サポート窓口への電話が殺到する。最新式では地震の際にガスを使用していたときのみ「地震感知安全装置」が働くものが(NI型・UH型)普及している。 マイコンメーターの主な安全装置 漏洩(30日以上の口火機器連続使用でも漏洩警報を発する) 長時間使用(消し忘れ・ガス流量オーバー) 地震(震度5強以上) 圧力不足(圧力低下) テレビ・ラジオでの告知 災害対策基本法に基づき、大きな地震が発生した場合には、NHKや同法による義務は無いものの民放において、マイコンメーター復旧の手順や復旧作業にあたっての注意事項などを告知するPRビデオが放送される。このPRビデオは各事業者で使えるように、予め雛型が用意されているもののようである。なお、同法により東京・大阪・東邦の3社が内閣総理大臣の指定を受けている。
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