マイケル・ローウェとは? わかりやすく解説

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マイケル・ローウェ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/05 01:39 UTC 版)

マイケル・ローウェ
2005年
人物情報
生誕 (1922-11-02) 1922年11月2日
イギリス オックスフォード
死没 2025年1月1日(2025-01-01)(102歳没)
出身校 モードリン・カレッジロンドン大学東洋アフリカ研究学院
学問
研究分野 東洋学中国史(中国古代史)
研究機関 ケンブリッジ大学
学位 文学博士
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マイケル・ローウェ英語: Michael Arthur Nathan Loewe1922年11月2日 - 2025年1月1日[1])は、イギリスの東洋学者。

専門は中国古代史。漢字名はローウェを写した「魯惟一(Lu Wei-yi)」。

経歴

出生から第二次世界大戦まで

1922年、オックスフォードユダヤ人家庭に生まれた。ケンブリッジのパース・スクール(The Perse School)で学び、 モードリン・カレッジに進んだ。1941年に太平洋戦争が始まると、イギリス海軍のオズワルド・タック(Oswald Thomas Tuck)らが運営する日本語学校で日本語を学ぶ人員となった。5か月間の研修修了後、ブレッチリー・パークの海軍関係の部署で太平洋戦争終結まで翻訳と解読に従事した。同時に、空き時間を利用して中国語も学んだ。

戦後

1947年、北京に6か月滞在し、中国史や伝統文化に関心を持った。英国帰国後、ロンドン大学東洋アフリカ研究学院で学び、1951年に卒業。1956年よりロンドン大学の極東史の講師となった。1960年、京都大学人文科学研究所に研究留学。英国から京都へ向かう途中に台北へ立ち寄り、労榦が刊行したばかりの『居延漢簡甲編』(1959)を購入して来日し、以降漢簡の研究を進めた。指導教員の森鹿三藤枝晃、米田賢次郎、大庭脩永田英正らと居延漢簡の輪読会を行い、研究を深めた[2]。1963年、学位論文をロンドン大学東洋アフリカ研究学院に提出して博士号を取得。その後ケンブリッジ大学の教員となり、1990年に退職するまで教鞭をとった。ケンブリッジ大学クレア・ホールのフェロー、王立アジア協会メンバー、アメリカ芸術科学アカデミー名誉会員。

研究内容・業績

専門は中国古代史で、秦漢史。居延漢簡など出土文献資料を調査し、’’Records of Han Administration” (『漢代の行政記録』)など従来の史書以外の資料も含めて歴史研究を行った。

家族・親族

著作

著書(邦訳されたもの)

著書

  • Imperial China : the historical background to the modern age, Allen and Unwin, 1966
  • Records of Han administration, Cambridge University Press, 1967
  • Everyday life in early imperial China during the Han period, 202 BC-AD 220, B.T. Batsford, 1968 (『漢帝国の日常生活:紀元前202年~紀元後220年』)

参考

脚注

  1. ^ Michael Arthur Nathan Loewe - ForeverMissed.com Online Memorials” (英語). www.forevermissed.com. 2025年1月5日閲覧。
  2. ^ 籾山明2014「日本における居延漢簡研究の回顧と展望-古文書学的研究を中心に-」『文献と遺物の境界II』東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所に居延漢簡輪読会のメンバーと写る写真がある。

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