ブリヤートとは? わかりやすく解説

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ブリヤート【Buryat/Бурят】

読み方:ぶりやーと

ロシア連邦中部共和国バイカル湖の東から南に位置する首都ウランウデ13世紀ごろから住むモンゴル系ブリヤート人基幹民族だが多数派ではない。機械工業鉱業牧畜などが行われている。


ブリヤート人

(ブリヤート から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/08 17:06 UTC 版)

モンゴル系民族 > ブリヤート人
ブリヤート人
Буряад

ブリヤート共和国の国旗

19世紀のセレンギンスク・ブリヤート族。
総人口
約515,000人
居住地域
 ロシア 461,389人
(2010年)
ブリヤート共和国 286,839人
(2010年)
イルクーツク州 73,941人
(2010年)
ザバイカリエ地方 77,667人
(2002年)
 モンゴル 45,087人
 中国 8,000人
言語
ブリヤート語ロシア語
宗教
チベット仏教
シャーマニズム
正教会
ブリヤート共和国モンゴル国の位置関係。ブリヤート共和国はバイカル湖の東と南を囲むように位置し、モンゴル国の北部に接するロシア連邦を構成する共和国
ブリヤートの伝統的な木造ユルト(ロシア語Yurt:円形移動式テント、モンゴル遊牧民のゲルにあたる)。
撮影:ウラン・ウデの民族博物館

ブリヤート人ブリヤート語: Буряадロシア語: Буряты)は、ロシア連邦モンゴル国中華人民共和国に住むモンゴル系民族。ロシア連邦内の人口は445,175人で、とりわけブリヤート共和国には全人口の約4分の1が居住している。白人であるロシア人による混血が進む(後述)。

概要

居住地域は、ロシア連邦内ではブリヤート共和国を中心にウスチオルダ・ブリヤート自治管区アガ・ブリヤート自治管区など。そのほかモンゴル国の北部、中華人民共和国内モンゴル自治区ハイラル区近辺(シネヘン)にも居住している。

バイカル湖の東に住む者と、西に住む者とでは、かなりの違いがある。東に住む者は、固有の文化を維持し、ロシア人との混血が進んでいないのに対し、西に住む者は、生活がロシア化され、ロシア人との混血が進んでいる。

ブリヤート人が住むブリヤート共和国の国旗には、モンゴルの国旗にも歴代採用されてきたソヨンボから取った天体を表すシンボルがあったり、ウスチオルダ・ブリヤート自治管区の旗にも、三脚巴argabarと呼ばれる紋章)の周囲に天体のようなものが描かれている。またアガ・ブリヤート自治管区の紋章には、まさに「太陽」が描かれている。

始祖伝承

モンゴル族の先祖はバイカル湖の周辺で定着し始めてから、草原地帯へ進行したという。ブリヤート人はモンゴル族の一部であるが、『元朝秘史』では「蒼き狼」と「白黄色の牝鹿」がバイカル湖から横断して草原へ移動してモンゴル民族が発足したとする[1][2]

Y染色体ハプログループは、バルガダウールカルムイク等他のモンゴル系諸族と同じくハプログループC2 (Y染色体)ハプログループN (Y染色体)が多い[3]。但し、ハプログループC2の中でもC-M407というサブクレードに属す男性が極めて多いという点はブリヤート[4][5]及びバルガ[6]ハムニガン[5]ソヨト[5]に共通しており、C-M407はモンゴル人(ハルハ族)及びカルムイク人では一割ほど、ダウール族に至っては僅か1%の男性が属している。なお、ブリヤート共和国東部のキジンギンスク地区・エラヴニンスク地区及びザバイカリエ地方のブリヤートはハプログループC2よりもハプログループN1c1(N-M46/N-M178)が多いという研究結果が発表されている[4]

ギャラリー

有名人

脚注

  1. ^ 小澤重男『元朝秘史(上)』岩波文庫ISBN 978-4-003-34111-7、1997年7月16日
  2. ^ 小澤重男『元朝秘史(下)』岩波文庫、ISBN 978-4-003-34112-4、1997年8月19日
  3. ^ Miroslava Derenko et al. 2005, Contrasting patterns of Y-chromosome variation in South Siberian populations from Baikal and Altai-Sayan regions
  4. ^ a b V. N. Kharkov, K. V. Khamina, O. F. Medvedeva, K. V. Simonova, E. R. Eremina, and V. A. Stepanov, "Gene Pool of Buryats: Clinal Variability and Territorial Subdivision Based on Data of Y-Chromosome Markers." ISSN 1022-7954, Russian Journal of Genetics, 2014, Vol. 50, No. 2, pp. 180–190. doi:10.1134/S1022795413110082
  5. ^ a b c Boris Malyarchuk, Miroslava Derenko, Galina Denisova, Marcin Wozniak, Tomasz Grzybowski, Irina Dambueva, and Ilia Zakharov, "Phylogeography of the Y-chromosome haplogroup C in northern Eurasia." Annals of Human Genetics (2010) 74, 539–546. doi: 10.1111/j.1469-1809.2010.00601.x
  6. ^ Boris A Malyarchuk, Miroslava Derenko, Galina Denisova, Marcin Woźniak, Urszula Rogalla, Irina Dambueva, and Tomasz Grzybowski, " Y chromosome haplotype diversity in Mongolic-speaking populations and gene conversion at the duplicated STR DYS385a,b in haplogroup C3-M407." Journal of Human Genetics (2016) 61, 491–496; doi:10.1038/jhg.2016.14

外部リンク


ブリヤート(Buriyad)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/09 14:55 UTC 版)

バルグト」の記事における「ブリヤート(Buriyad)」の解説

元朝秘史』には不里牙惕として登場するが、何故か集史』などの史料にはこの部族名が見られない。そこで、ドーソンらは『集史』にBurūt〜Barγātと見える部族名がブリヤートに相当するではないか指摘している。 17世紀以降オイラト部族連合一角として勢力拡大しバルグト諸部の故地はブリヤート部の居住地として知られるようになった現代においてロシア連邦の元でブリヤート共和国形成している。

※この「ブリヤート(Buriyad)」の解説は、「バルグト」の解説の一部です。
「ブリヤート(Buriyad)」を含む「バルグト」の記事については、「バルグト」の概要を参照ください。

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