ブリストル ブルドッグとは? わかりやすく解説

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ブリストル ブルドッグ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/31 15:25 UTC 版)

ブルドッグ

駐機中のブルドッグ Mk.IIA K1080号機
(1930年撮影)

ブルドッグBristol Bulldog )は、イギリスのブリストル社が開発し、イギリス空軍などで運用された複葉戦闘機

第一次世界大戦第二次世界大戦の間に就役したイギリス製航空機の内で、最も有名な機体の一つである。イギリス本国以外でも、オーストラリアフィンランドスウェーデン等に輸出された。一部の国では、第二次世界大戦開戦時においても部隊配属されていた。

開発

ブルドッグは1926年にイギリス空軍から出された単座戦闘機の仕様F.9/26に従って開発された機体で、初飛行は1927年5月17日に行った[1]。全般的に優れた機体だったが、整備が容易である点が特に評価されて1928年から量産が開始された。

運用

1930年代の初期のイギリス空軍においては、本機は主力戦闘機として多くの部隊に配属された[2]。約440機が生産されたが、1937年ハリケーンと交替しイギリス空軍からは退役した。

ブルドッグは又、多くの国に輸出された。本機を運用した主な国は、オーストラリア、フィンランド、スウェーデン、ラトビアである。この内、フィンランドにおいては、既に旧式機となっていながら対ソ連軍の戦闘に使用され、I-16SB-2M-100相手に戦果をあげることもあった。

また、日本でも中島飛行機が本機を2機購入し、新型艦上戦闘機開発(のちの九〇式艦上戦闘機)のための参考資料として利用した。その後の1930年、中島は開発が難航していたNC型戦闘機の代替として陸軍向けにブルドッグの国産化を計画し、翼などの一部設計を変更した「中島式ブルドッグ戦闘機」2機を試験的にライセンス生産したが、国産部品の強度が不足していたことや、NCの開発が進展したことなどから審査に至らず終わった。残された試作機は、1932年頃に海軍に献納されて研究機材として用いられた[3]

諸元

ブルドッグ Mk.III 三面図
ブルドッグMk.III

現存する機体

型名     番号  機体写真     所在地 所有者 公開状況 状態 備考
Mk.IIA G-ABBB
7446
イギリス ロンドン イギリス空軍博物館ロンドン館[1] 公開 静態展示 ブリストル社が試験や展示飛行用に所有していた機体。[2]
Mk.IVA BU-59 写真 フィンランド 中央スオミ県 ハリンポルッティ航空博物館 公開 静態展示

脚注

  1. ^ a b c 神奈川憲ほか『最新版 世界の軍用機図鑑』コスミック出版、2022年1月24日、101頁。ISBN 978-4-7747-4067-6 
  2. ^ a b c d e 古田和輝『世界の戦闘機図鑑 1915-1945』株式会社ダイアプレス、2022年4月1日、49頁。 
  3. ^ 秋本実『日本陸軍試作機大鑑』酣燈社、2008年、114頁。 ISBN 978-4-87357-233-8 

関連項目





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