フロンド派
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アトス (ラ・フェール伯爵) かつての三銃士の一人。元々高貴の出であったが、身分を隠して銃士隊に所属していた。除隊後は身分を隠す必要もないので、本名を名乗っている。三銃士で最年長であり、最も理知的な人物。自分の名前を告げた際にそれは山の名前ではないかと言われる場面がある。ミレディを処刑した事に罪の意識をも持っている。ひょんなことからシュヴルーズ夫人と通じ、一男をもうける。シュヴルーズ夫人が子どもを神父宅に預けたことを知り、引き取って育てる。グリモー アトスの従者で無口。アトスに命じられて、ヴァンセンヌ監獄の獄吏になり、ボールフォール公爵の脱走を手助けする。 シュヴルーズ夫人 ラウルの実母。かつてフランスから亡命する途中で、神父(実はアトス)に家を一夜借り入れ、出来心からアトスと知らずに誘惑する。旅先でラウルが産まれたが、亡命の邪魔になるため、神父宅に置手紙付きで預ける。亡命する必要がなくなって、自分の手で育てようと消息を尋ねるが、既にアトスが引き取っており、それ以来息子は行方知れずとなっていた。ケティ かつてのミレディの従者。『三銃士』後はシュヴルーズ夫人に仕える。アトスは神父宅でケティを見て、自分が情を交わした相手がシュヴルーズ夫人と悟る。 ラウル(ブラジュロンヌ子爵) アトスとシュヴルーズ夫人の実子。近所に住んでいる貴族の娘ルイズと将来を誓い合う。自分がアトスとシュヴルーズ夫人の実子ということは知らない。シュヴルーズ夫人の伝手で出兵する。ルイズ ラウルと将来を誓い合う。 アラミス (デルブレー神父) かつての三銃士の一人。男性、43歳。第一部『三銃士』のときからの念願が叶い、僧籍に身を置く。かつては「アラミス」と偽名を名乗っていたが、神父になったため本名を名乗っている。『三銃士』では、シュヴルーズ夫人の恋人だったが、本作までに破局する。ロングヴィル夫人の恋人。バザン アラミスの従者。念願叶い、アラミスと共に僧籍に身を置いている。アラミスを再び銃士に誘い、現在の平穏を壊そうとするダルタニャンを恐れる。 ロングヴィル夫人 アラミスの恋人。フロンド派。 ボーフォール公 アンリ4世とガブリエル・デストレの孫で公爵。ルイ13世の崩御後に権勢を振るったが、次第に実権をマザランに奪われ、マザランと対立してヴァンセンヌ監獄に投獄される。牢獄の中でマザランを馬鹿にする歌を唄ったり、絵画を描いたりするが、脱獄してマザランに復讐することを夢見る。 ロシュフォール伯爵(英語版) 亡きリシュリュー枢機卿の腹心。『三銃士』ではダルタニャンと対立するが、その後友情を深める。マザランによってバスチーユ監獄に投獄される。ダルタニャンと三銃士の活躍をマザランに進言し、その登用を勧めた人物。マザランからボーフォール公を監視する役目を言いつけられるが、恩人を裏切ることはできないと断わる。バスチーユ牢獄へ送還される途中で、プランシェによって助け出される。 プランシェ ダルタニャンのかつての従者。従者を辞めてからは菓子屋を営んでいた。ピカルディー生まれ。マザランを快く思っていないローシュフォール卿の脱走に荷担し、フロンド派の市民兵の士官として活躍する。フロンド派のアトス、アラミスにはもちろんのこと、敵対している王室派ではあっても、かつての主人ダルタニャンには妨害は行わず、便宜を図ってくれる。
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