フライ・アジアン・エクスプレスとは? わかりやすく解説

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エアアジア X

(フライ・アジアン・エクスプレス から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/16 15:50 UTC 版)

AirAsia X
IATA
D7
ICAO
XAX
コールサイン
XANADU
法人番号 9700150007682
設立 2006年
ハブ空港 クアラルンプール国際空港 (KLIA2)
マイレージサービス BIG
親会社 AirAsia X Sdn Bhd
保有機材数 12機(2023年)
就航地 18都市(2023年)
本拠地 マレーシア
クアラルンプール
代表者 Azran Osman-Rani (CEO)
トニー・フェルナンデス
外部リンク www.airasia.com
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エアアジア X (AirAsia X) は、マレーシア航空会社であり、中・長距離路線を運航しているエアアジアの関連会社である[1]

概要

フライ・アジアン・エクスプレス

フライ・アジアン・エクスプレスのDHC-6

2006年マレーシア航空の経営再建の為、国内ローカル路線96路線がエアアジアに移管された。ボルネオ島サラワク州及びサバ州のローカル路線の運航の再委託先として、同年8月1日にフライ・アジアン・エクスプレス (Fly Asian Xpress Sdn Bhd, FAX)が設立され、約40路線が運航されていた。

2007年4月11日、エアアジアCEOのトニー・フェルナンデスが、同社の運航する路線をファイアフライへ移管させる提案をした。同年9月30日、フライ・アジアン・エクスプレスは全ての路線の運航を終了した。翌10月1日よりマレーシア航空が設立した子会社、MASwings が全ての路線を引き継いだ[2] [3]

2007年10月、社名をAirAsia X Sdn Bhdへと変更した。名前の由来は日本の有名ロックバンドX JAPANから取ったとエアアジアCEOのトニー・フェルナンデスが明かしている[4]

エアアジア X

エアバス A330-300

2007年1月5日、「AirAsia X」のブランド名で、国際長距離路線に参入すると発表した。2007年8月ヴァージン・グループが20%の株式を取得、2008年2月オリックスが10%の株式を取得した[5]

2007年11月2日クアラルンプールからオーストラリアゴールドコースト間に初就航した[6]。2008年2月には中国杭州へ就航した[7]。2008年10月に新規機材が納入され、2008年11月からオーストラリアへの就航都市が増加した。アブダビ国際空港を中東地域のハブ空港とし、アブダビからはサウジアラビアジェッダ)、エジプトヨルダンイランへ就航させる計画があった。しかし、2012年3月以降インド、ヨーロッパの税制や燃料費の高騰からロンドン線等のヨーロッパ線や中東線を運休した[8]

2010年12月9日からクアラルンプール-東京/羽田線に就航した[9]2011年11月30日からクアラルンプール-大阪/関西線に就航した。2015年10月1日より新千歳線に就航した[10]

2020年、世界的な新型コロナウィルス感染拡大の影響で全便の運航を停止。それに伴い急速に財務状況が悪化し、債務再編計画の申請書を裁判所に提出した。裁判所の許可があるまで、予約の変更や払い戻し手続きも停止した[11]

保有機材

エアアジアX 保有機材[12][13]
機種 保有数 座席数 備考
C Y
エアバスA330-300 16 12 365 377 エコノミークラスが3-3-3アブレスト(9席)であり、通常より座席数が多い[14]

発注キャセル機材

特別塗装機

どの機体も日本への飛来実績がある。

現在も運航中

  • 2017年から、エアバスA330-300型機(機体番号「9M-XXF」)に、10周年記念塗装が施されている。機体中央から後方にかけて、「Making The World」「A Smaller Place」と書かれている[16][17]
  • 2018年から、エアバスA330-300型機(機体番号「9M-XXD」)に、総合格闘技マーシャルアーツ団体「UFC」の特別塗装が施されている。エアアジアが「UFCファイトナイト・シンガポール」の開催に当たってのパートナーシップを締結したことにより登場[16][18]
  • 2019年から、エアバスA330-300型機(機体番号「9M-XXJ」)に、SONYのノイズキャンセルヘッドホンとのコラボした特別塗装を施している[16][19]
  • 2017年から、エアバスA330-300型機(機体番号「9M-XXU」)に、セガとコラボした特別塗装が施されている。セガの看板キャラクター「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」と、その仲間のキャラクターがデザインされている[20]

過去の特別塗装

  • 2018年から2020年にかけ、エアバスA330-300型機(機体番号「HS-XTD」)に、韓国のソウルにあるテーマパークである「ロッテワールド」の特別塗装を施した[16]
  • 2018年から2021年にかけ、エアバスA330-300型機(機体番号「9M-XXB」)に、中国や韓国で人気となっている銃器を擬人化したアプリゲーム「少女前線」の特別塗装を施した。
  • 2017年から2023年にかけ、エアバスA330-300型機(機体番号「9M-XXP」)に、8階級制覇を達成したフィリピンのプロボクサーマニー・パッキャオ氏の特別塗装を施した[16]
  • 2017年から2020年まで、エアバスA330-300型機(機体番号「9M-XXH」)に、エアアジアグループのCOOを務め、2017年1月に43歳で死去した、Anaz Ahmad Tajuddin氏の特別塗装を施した[16]。機体中央に「A TRULY PASSIONATE ALLSTAR」とかかれ、前方には肖像も書かれている。2016年から2021年まで、エアバスA330-300型機(機体番号「9M-XXA」)に、エアアジアXの創立9周年記念塗装を施した。機体の赤のグラデーションが特徴[16]
  • 2016年から2023年まで、エアバスA330-300型機(機体番号「9M-XXU」)に、2016年に公開された映画「X-MEN APOCALYPSE」の特別塗装が施された。X-MENの登場人物がデザインされている[16]
  • 2014年から2022年まで、エアバスA330-300型機(機体番号「9M-XXT」)に、一般公募により選ばれたフェニックスをイメージした特別塗装を施した[16]
  • 2014年から2017年まで、エアバスA330-300型機(機体番号「9M-XXO」)に、京都パープルサンガPSVアイントホーフェンマンチェスターユナイテッドなどで活躍した、韓国のサッカー選手、朴智星氏を称える特別塗装を施した。英語ハングルで「ありがとう、キャプテン・パク」というメッセージを大々的に掲げた[16]
  • 2011年から2017年にかけ、エアバスA330-300型機(機体番号「9M-XXF」)に、エアアジアを創業したトニー・フェルナンデスが掲げた言葉である「Now Everyone Can Fly To Malaysia」をテーマとした特別塗装を施して運航した[21][16]。マレーシアの観光名所や自然が機体全体にデザインされた。この機体は、2017年以降、10周年記念の特別塗装が施されている。
  • 2010年から2016年にかけ、エアバスA330-300型機(機体番号「9M-XAA」)に、就航都市をテーマにした特別塗装が施されていた。クアラルンプールのペトロナス・ツインタワーをはじめ、東京タワーオペラハウスタージマハールエッフェル塔などが機体全体にデザインされていた[16]

就航都市

新型コロナウイルス感染症の影響により、2020年より全便を運休していた

エアアジア X 就航地一覧
就航地
マレーシア クアラルンプール(ハブ空港)
タイ バンコク/スワンナプーム
インドネシア バリ島
中国 北京/大興上海/浦東杭州成都/天府長沙重慶西安
台湾 台北/桃園
韓国 ソウル/仁川
日本 東京/羽田大阪/関西札幌/新千歳
カザフスタン アルマトイ
パキスタン カラチ
インド デリー
サウジアラビア ジッダメディナ
 ケニア ナイロビ
オーストラリア シドニーメルボルンパース

2025年4月現在

サービス

  • プレミアムフラットベッド という、ビジネスクラス相当のサービスがあり、座席はライフラットのベッドになる[22]。事前座席指定、優先チェックイン、優先搭乗、機内食、枕と毛布のレンタル、機内預け荷物の優先等のサービスがある。料金はエコノミーの約2-3倍である。
  • 事前座席指定は、足元が広く優先搭乗できるホットシート、ツインシート、クワイエットゾーンなどを有償で選択できる[23]
  • 預け手荷物は有償で受け付ける[24]
  • 機内食は有償で販売される。事前予約も可能であり、マレーシア料理多国籍料理、ベジタリアン料理、子供向け料理等から選択可能である[25]
  • 毛布、枕、アイマスクのセットを航空券予約時に購入できるほか、機内販売している[26]

脚注

  1. ^ airasia”. 2021年10月4日閲覧。
  2. ^ MASWings commences services from 1 October 2007
  3. ^ マレーシア航空子会社、サラワク・サバ州拠点に10月1日から運航へ
  4. ^ 成田空港から100機の飛行機を飛ばす エアアジアのトニー・フェルナンデスCEOが語る日経ビジネス
  5. ^ オリックス、マレーシア格安航空に資本参加(日経新聞)
  6. ^ エアアジア X、就航16周年記念しスペシャル運賃を販売!クアラルンプール行き、片道23,660円より” (英語). AirAsia Newsroom (2023年11月1日). 2025年4月16日閲覧。
  7. ^ エアアジアXが杭州就航、上海など視野 - NNA ASIA・マレーシア・運輸”. NNA.ASIA. 2025年4月16日閲覧。
  8. ^ エアアジア・エックス、ロンドン、パリ線などを運休-3月末
  9. ^ 羽田初の格安航空 エアアジア、9日就航 産経新聞 2010年12月8日
  10. ^ エアアジアX、10月に新千歳/クアラルンプール線就航 記念運賃9,900円 fly team 2015年7月28日
  11. ^ エアアジアX、変更や払い戻しの受付停止 裁判所の認可後に TRAICY Japan 2020年10月27日
  12. ^ AirAsia X fleet details - AirFleets.net
  13. ^ AirAsia X Fleet Details and History - PlaneSpotters.net
  14. ^ Seat Map AirAsia X Airbus A330-300 (333) - SeatGuru
  15. ^ “AirAsia X will not buy A350s - Fernandes” (英語). ch-aviation. https://www.ch-aviation.com/portal/news/66303-airasia-x-will-not-buy-a350s-fernandes 2018年6月24日閲覧。 
  16. ^ a b c d e f g h i j k l 『エアアジアXの特別塗装機たち』”. 青春の1ページ航空機等撮影記録~since2019 New Edition~. 2025年4月16日閲覧。
  17. ^ 「10 Xciting Years」特別塗装機 エアアジア・エックス (A330-300 | 9M-XXF) ガイド”. FlyTeam(フライチーム) (2017年11月2日). 2025年4月16日閲覧。
  18. ^ エアアジア、総合格闘技団体UFCとスポンサー提携 A330特別塗装機を公開 | FlyTeam ニュース”. FlyTeam(フライチーム). 2025年4月16日閲覧。
  19. ^ 「ソニー」特別塗装機 エアアジア・エックス (A330-300 | 9M-XXJ) ガイド”. FlyTeam(フライチーム). 2025年4月16日閲覧。
  20. ^ 「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」特別塗装機 エアアジア・エックス (A330-300 | 9M-XXU) ガイド”. FlyTeam(フライチーム) (2024年11月1日). 2025年4月16日閲覧。
  21. ^ 「Now Everyone Can Fly To Malaysia」特別塗装機 エアアジア・エックス (A330-300 | 9M-XXF) ガイド”. FlyTeam(フライチーム). 2025年4月16日閲覧。
  22. ^ プレミアムフラットベッド - airasia.com
  23. ^ Seats - Airasia.com
  24. ^ Fees & Charges - AirAsia.com
  25. ^ ホットミール - Airasia.com
  26. ^ 機内免税品&機内販売商品 - AirAsia.com

関連項目

外部リンク


フライ・アジアン・エクスプレス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/08 17:15 UTC 版)

エアアジア X」の記事における「フライ・アジアン・エクスプレス」の解説

2006年マレーシア航空経営再建の為、国内ローカル路線96路線エアアジア移管された。ボルネオ島サラワク州及びサバ州ローカル路線運航再委託先として、同年8月1日にフライ・アジアン・エクスプレス (Fly Asian Xpress Sdn Bhd, FAX)が設立され、約40路線が運航されていた。 2007年4月11日エアアジアCEOトニー・フェルナンデスが、同社運航する路線ファイアフライ移管させる提案をした。同年9月30日、フライ・アジアン・エクスプレスは全ての路線運航終了した。翌10月1日よりマレーシア航空設立した子会社MASwings全ての路線引き継いだ2007年10月社名AirAsia X Sdn Bhdへと変更した名前の由来日本の有名ロックバンドX JAPANから取ったエアアジアCEOトニー・フェルナンデス明かしている。

※この「フライ・アジアン・エクスプレス」の解説は、「エアアジア X」の解説の一部です。
「フライ・アジアン・エクスプレス」を含む「エアアジア X」の記事については、「エアアジア X」の概要を参照ください。

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