フトイとは? わかりやすく解説

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ふと・い【太い】

読み方:ふとい

[形][文]ふと・し[ク]

棒状のものの径が大きい。周囲大きい。また、肢体などに肉や脂肪ついている。「—・いパイプ」「首が—・い」⇔細い。

線状のものの幅が大きい。「—・い線」⇔細い。

声量が豊かである。また、低く重々しい声である。「—・い声」⇔細い。

大胆である。また、落ち着いている。「神経が—・い」⇔細い。

横着である。ずうずうしい。「食い逃げとは—・い奴だ」「—・い了見

物事規模大きい。勢いが盛んである。⇔細い。

苦心して—・くした身代を」〈木下尚江良人の自白

[補説] 動詞ふとしく」の誤用から生じたシク活用の例が近世以降認められる

埋もれ木のふとしきを掘り得れば」〈読・莠句冊

[派生] ふとさ[名]


ふと‐い〔‐ゐ〕【太×藺/×莞】

読み方:ふとい

カヤツリグサ科多年草池沼などに生える。は高さ1〜2メートル円柱状で太く中空鱗片(りんぺん)状で、褐色帯びる。夏、黄褐色の穂をつける。おおい。おおいぐさ。まるすげ。《 夏》「放牧の馬あり沢に—あり/虚子

太藺/莞の画像
撮影広瀬雅敏

太藺


太藺

読み方:フトイ(futoi

カヤツリグサ科多年草

別名


読み方:フトイ(futoi

カヤツリグサ科多年草

別名 太藺


太藺

読み方:フトイ(futoi

カヤツリグサ科多年草

季節

分類 植物


フトイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/07 07:37 UTC 版)

フトイ
フトイ
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 単子葉類 monocots
階級なし : ツユクサ類 commelinids
: イネ目 Poales
: カヤツリグサ科 Cyperaceae
: フトイ属 Schoenoplectus
: フトイ S. tabernaemontani
学名
Schoenoplectus tabernaemontani

(C.C.Gmel.) Palla

シノニム

Scirpus lacustris Schoenoplectus tabernaemontani C.C.Gmel.

フトイ(太藺、Schoenoplectus tabernaemontani (C.C.Gmel.) Palla)は、カヤツリグサ科フトイ属の水生多年草である。

「フトイ」という名前は「太い」ではなく「太藺」、つまり「太い藺草」の意味である。実際にはイグサ科ではなく、その姿も、さほどイグサに似ている訳ではない。

古名は「ツクモ」(九十九)[1]万葉集には、柿本人麻呂により「上毛野 伊奈良の沼の 大藺草 外に見しよは 今こそまされ」と歌われている[2]

花言葉は「肥大」「豊満」「無分別」「品位」[3]

分布

日本をはじめ、台湾や朝鮮半島、中国、ユーラシア大陸、北米の湿地や浅いなどに生育する[4]

特徴

フトイの花序

高さ2m近くになる個体もある大型種。

地下茎は太く横に這い、全体としてはまばらに花茎を立てて大きな群落を作る。地下茎の節から花茎を直立させる。

花茎の基部には鞘があって、その先端は少しだけ葉の形になる。しかし花茎の長さに比べるとあまりに小さく、目立たない。花茎の断面はややいびつな円形。

花茎の先端には花序がつく。いくつか枝が出てその先端には小穂がつき、小穂の基部からさらに枝が出るようにして多数の小穂が房状につく。花序の基部には苞が一つあるが、花序より短くて目立たない。そのためイグサのようには見えず、花序が花茎の先端に上を向いてついているように見える。

利用

日本では、生け花庭園の池などで観賞用に利用される。フトイの変種であるシマフトイは花茎に白い横縞模様があり、鑑賞価値が高いものとして栽培されている。

フトイは昔から夏の水物花材として多く使われてきた[5]。シマフトイも同様に水物花材として使われる[5][6]

その他、一部の地域ではに使われるという[7][8]

沖縄県大宜味村静岡県浜松市馬込川流域など各地で栽培されているという[6][8]

脚注

注釈

出典

  1. ^ 日本国語大辞典, デジタル大辞泉,大辞林 第三版,精選版. “九十九(ツクモ)とは”. コトバンク. 2019年12月4日閲覧。
  2. ^ フトイ”. かぎけん花図鑑. 2025年8月7日閲覧。
  3. ^ 「フトイ(太藺)」の花言葉とは?色や由来など花言葉を徹底解説”. 華のいわや. 2025年8月7日閲覧。
  4. ^ ふとい (太藺)”. ボタニックガーデン. 2025年8月7日閲覧。
  5. ^ a b 工藤 (1985), pp. 114–115
  6. ^ a b フトイ(葉)”. JAおきなわ. 2025年8月7日閲覧。
  7. ^ 与路島の太藺(フトイ)とヤマブドウ(エビカズラ)”. 奄美.asia (2013年11月5日). 2025年8月7日閲覧。
  8. ^ a b 静岡県浜松市に見られるフトイの伝統栽培”. 稲垣栄洋 (2020年). 2025年8月7日閲覧。

参考文献

  • 工藤 和彦『作例と解説 いけばな花材ハンドブック 夏(二)』八坂書房、1985年。ISBN 4-89694-555-7 

関連項目

ウィキメディア・コモンズには、Schoenoplectus tabernaemontani (カテゴリ)に関するメディアがあります。
ウィキスピーシーズには、フトイに関する情報があります。


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