フォルクスワーゲン排ガス規制検査不正問題とは? わかりやすく解説

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フォルクスワーゲン排ガス規制検査不正問題

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 01:21 UTC 版)

ディーゼル自動車」の記事における「フォルクスワーゲン排ガス規制検査不正問題」の解説

自動車合理的に発生する予想することができる条件下で、排出制御システム効率低下させる任意の装置を「ディフィートデバイス」と、排出ガス著しく悪化させるエンジン制御を「ディフィートストラテジー (defeat strategy)」と呼ぶ。ディフィートデバイスアメリカ合衆国およびEUでは違法である。 2015年9月18日アメリカ合衆国環境保護庁 (EPA) は、フォルクスワーゲン一部ディーゼルエンジン搭載車でこのディフィートデバイス使った不正が行われていたことを公表した9月20日にはこの不正を認め声明フォルクスワーゲングループCEO出した検査掛けられていることをECU判断しその間排ガス浄化装置フル稼働して排ガス基準達成するが、通常走行時装置十分に稼働させずに「完全燃焼」を優先その結果窒素酸化物最大規制値40倍となる場合もあるとされた。浄化装置常時フル稼働させると出力燃費、および部品寿命悪化があるためと推測される同型エンジン搭載車グループ企業アウディ含めアメリカ合衆国で約50台、全世界で約1,100万台にのぼり、不正に対す課徴金機器改修費用顧客への賠償民事訴訟等による経営販売環境の悪化懸念されている。 なお、ディーゼル車テスト時と実走行時の汚染物質排出量の著し乖離について、フォルクスワーゲンの不正がEPAにより告発される以前から、ICCT (International Council on Clean Transportation) により繰り返し指摘されてきた。だが走行中の車に搭載できるポータブル測定装置未熟さや、実走行時で完全に同一な試験条件適用することの困難などを理由に、見過ごされてきた。 日本でもディフィートストラテジーは問題視されてきた。2011年6月いすゞ自動車フォワードエンジン制御ソフトウェアによって排ガス規制無効化している事実東京都発見して公表。これにより当該車種リコールとなった。この事態重く見た国土交通省は「オフサイクルにおける排出ガス低減対策検討会」を立ち上げ2012年3月30日答申受けている。この答申基づいた施策として2013年10月1日、3.5tを超える貨物自動車にディフィートストラテジーを適用することを禁止した。ただしこの規制では乗用車適用外であり、その事実はフォルクスワーゲン問題顕在化した後に報道された。乗用車適用外となっている理由国土交通省は「乗用車で不正が行われるとは想定していなかった」ためと説明している。

※この「フォルクスワーゲン排ガス規制検査不正問題」の解説は、「ディーゼル自動車」の解説の一部です。
「フォルクスワーゲン排ガス規制検査不正問題」を含む「ディーゼル自動車」の記事については、「ディーゼル自動車」の概要を参照ください。

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