パラレル‐ワールドとは? わかりやすく解説

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パラレルワールド

パラレルワールド(ぱられるわーるど)とは、現実の世界とは異なる、複数存在するとされる仮想的な世界のことである。この概念は、異な選択出来事起こった場合形成される考えられる「もしも」の世界指し物理学哲学フィクション分野用いられる。パラレルワールドは、特定の時点異な選択なされた結果現実とは異な歴史をたどる別の宇宙として存在するという考え方基づいている。 この概念は、多世界解釈並行宇宙とも関連があり、それぞれの世界は独自の物理法則歴史を持つ可能性がある。現代エンターテインメントでは、パラレルワールドを題材にした映画小説多数制作されており、異な世界間の交流冒険描いた作品人気博している。

平行世界

読み方:へいこうせかい
別表記:パラレルワールド

あらゆる選択の上に現在自分のいる世界成り立っているとして、選択違えた「もしも」の数だけ存在する考えられる別の世界意味する語。

パラレル‐ワールド【parallel world】

読み方:ぱられるわーるど

観察者がいる世界から、過去のある時点分岐して併存するとされる世界並行世界並行宇宙。→多世界解釈


パラレルワールド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/16 06:27 UTC 版)

パラレルワールド(Parallel universe, Parallel world)とは、ある世界(時空)から分岐し、それに並行して存在する別の世界(時空)を指す。並行世界並行宇宙並行時空とも言われている。  そして、「異世界(異界)」、「魔界」、「四次元世界」などとは違い、パラレルワールドは我々の宇宙と同一の次元を持つ。SFの世界の中だけに存在するのではなく、理論物理学の世界でもその存在の可能性について語られる。 パラレルワールドを主題とした作品についてはCategory:パラレルワールドを題材にした作品を参照。

概要

「この現実とは別に、もう1つの現実が存在する」というアイディアは、「もしもこうだったらどうなっていたのか」という考察を作品の形にする上で都合がよく、パラレルワールドはSFにおいてポピュラーなアイディアとなっている[1]

作家の野阿梓は、架空戦記歴史改変SF作品に見られるような、「もう1つの歴史」を扱う作品と、現実とは異なる次元を扱うパラレルワールドは、SFにおいてはほとんど同じようなものとして扱われてきたとする。その理由として、2つのジャンルはいずれも「あり得るかもしれない世界」を描くことを目指しており、それがSF作家の「究極の夢」だからだと主張する[1]。また、ファンタジー小説の中にも現実を含んだ世界で仮説を述べるというパラレルワールドを扱った小説が登場してきており、認知心理学者の下條信輔は、ファンタジーの基本枠組みそのものとしてパラレルワールドという概念が受容されていると述べている[2]

また通常「世界線」という言葉は本来、相対性理論で使われる言葉であったが、2010年代以降、ゲーム「シュタインズゲート」の影響で世界線=パラレルワールドという意味で使われるようになっていった [3]

タイムトラベルとパラレルワールド

タイムトラベルを扱ったフィクションにおいて、タイムパラドックスの解決法としてパラレルワールドが用いられる場合がある。すなわち、タイムトラベルで行き着いた先は実際は現実に酷似したパラレルワールドであり、どの時間軸で歴史を変えようとしても自分がいた元の世界には影響しない。物理学者のデイヴィッド・ドイッチュは、多世界解釈と絡めてパラドックスを解決するモデルを提唱した[4]

パラレルワールドは実在するのか

パラレルワールドはSFでよく知られた概念であるだけでなく、実際に物理学(量子力学)の世界でも理論的な可能性が語られている。例えば、量子力学多世界解釈や田坂広志の「ゼロ・ポイント・フィールド」仮説[5]宇宙論の「ベビーユニバース」仮説などである。

ヒストリーチャンネルの「ザ・ユニバース~宇宙の歴史~#34」などでも取り上げられ、理論物理学者、ミチオ・カクらによって解説されている[6]

ただし、多世界解釈においては、パラレルワールド(他の世界)を我々が観測することは不可能でありその存在を否定することも肯定することも出来ないことで、懐疑的な意見も存在する[7]

理論的根拠を超弦理論の複数あるヴァージョンの一つ一つに求める考え方も生まれてきている。現在の宇宙は主に正物質、陽子電子などで構成されているが、反陽子陽電子などの反物質の存在が微量確認されている。この物質の不均衡は、ビッグバンによって正物質と反物質がほぼ同数出現し、相互に反応してほとんどの物質は消滅したが、正物質と反物質との間に微妙な量のゆらぎがあり、正物質の方がわずかに多かったため、その残りがこの宇宙を構成する物質となり、そのため現在の既知宇宙はほぼ全ての天体が正物質で構成されているのだと説明されている。ビッグバンの過程において、この宇宙以外にも他の宇宙が無数に泡のごとく生じており、他の並行宇宙では、逆に反物質のみから構成される世界が存在するのではないかという仮説も提示されている。

脚注

  1. ^ a b 野阿梓「SF、ある幻実世界」 文藝1994年冬号
  2. ^ ルネッサンス・ジェネレーション '09 「パラレルワールド!」プログラムリポート - 金沢工業大学
  3. ^ 「世界線」という言葉の語源は何か。なぜ使われるようになったのか。 - レファレンス協同データベース
  4. ^ タイムパラドックスを回避する方法 - Wired.jp(2010年7月29日).2013年12月15日閲覧。
  5. ^ 田坂広志『死は存在しない~最先端量子科学が示す新たな仮説~』光文社、2022年10月19日。 
  6. ^ 『パラレルワールド 11次元の宇宙から超空間へ』(ミチオ・カク著) ISBN 978-4140810866
  7. ^ 佐藤勝彦『「量子論」を楽しむ本』PHP文庫、2000年4月 ISBN 978-4569573908

関連項目

外部リンク


パラレルワールド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/08 06:43 UTC 版)

アカネヒメ物語」の記事における「パラレルワールド」の解説

はるひが生きている所とは反対世界の事。はるひ(女)のいる世界では、はるひ(男)が住んでいる「西風早」が空襲なくなりトオノカゼヒコ消滅したが、はるひ(男)のいる世界でははるひ(女)の住む「東風早」とアカネヒメ消滅している。

※この「パラレルワールド」の解説は、「アカネヒメ物語」の解説の一部です。
「パラレルワールド」を含む「アカネヒメ物語」の記事については、「アカネヒメ物語」の概要を参照ください。

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