パスコリの詩とは? わかりやすく解説

パスコリの詩

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/19 00:51 UTC 版)

ジョヴァンニ・パスコリ」の記事における「パスコリの詩」の解説

初期のパスコリの詩は、単純なものに映る。特に家庭生活自然に焦点を絞っていた。しかし、パスコリは、当初実証主義科学万能主義傾倒していたにもかかわらず人生とは神秘なるものだと信じていた。自然の中のつつましい物事の内に見出され象徴的関連性だけが、人間をして、一見ただの物事にしか見えないその事物の背後にある真実一端垣間見させるのであるパスコリ後期の詩でも同じ主題扱われるが、しかしその際にはより実験的になっており、彼の持つ古典に関する知識反映されたものとなっている。パスコリ後期一連の詩は、彼に続くイタリア詩人達に極めて大きな影響与え、彼らもまた、パスコリにとってのテーマであった憂鬱さ・もの悲しさ」を自分達のテーマとして作品中に採り入れたのであるパスコリイタリア語ラテン語両方使用したまた、英語詩翻訳行っている。パスコリ作った多数ラテン語の詩は、国際的な賞をいくつも受賞している。 1897年には、パスコリは、自分の詩の(形式の)立場について、詳細な定義発表している。それは、「子供詩論」とパスコリが呼ぶものであり、それは即ちシュリ・プリュドムハルトマン・フォン・アウエ影響感じさせるものであったパスコリによると、詩とは、子供がそうであるように、自分取り巻世界絶え間なく驚き見出す能力のことであり、その次に年老いた者が持つ表現能力と結びついたもののである古典主義ロマン主義のどちらをも拒絶してパスコリは、自己分析自己中心的なものの見方のどちらを放棄することにも反対し、詩歌通じて詩人自分自身もたらす半分ほど分別失った心地良さ」を支持するのである。 パスコリの詩には、たとえ直接的な影響をはっきりと示すことができなくとも、ヨーロッパ象徴主義との興味深い類似性見出すことができる。類推共感覚幅広い使用、非常に微妙な音楽性外国語自国語に固有の言葉も、そして擬音語自由に用い言葉遣い、これらは、現代詩言語確立したいという文学的探求大きな兆しのであるパスコリ作品一部は、ローレンス・ヴェヌッティによって英語に翻訳されている。ヴェヌッティはこの功績により、2007年古典文学におけるグッゲンハイム・フェローシップを授与されている。2010年には、レッド・ヘン・プレスがパスコリ作品英訳初め出版し、そのタイトルは「最後の船旅:ジョヴァンニ・パスコリ詩集」とされた。パスコリは、散文随筆家でもあり、またダンテ研究でも知られている。

※この「パスコリの詩」の解説は、「ジョヴァンニ・パスコリ」の解説の一部です。
「パスコリの詩」を含む「ジョヴァンニ・パスコリ」の記事については、「ジョヴァンニ・パスコリ」の概要を参照ください。

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