ネット‐せんきょ【ネット選挙】
読み方:ねっとせんきょ
ネット選挙
別名:インターネット選挙,インターネット選挙運動,ネット利用選挙運動
【英】Online Election Campaigns
ネット選挙とは、インターネットを利用した選挙運動のことである。特に日本国内では、立候補者が選挙期間中にインターネットを通じて選挙関連の情報を発信することを指す場合が多い。
インターネットを通じて投票を行うことは、ネット選挙には含めずに「ネット投票」と呼んで区別する場合が多い。
日本では、投票を呼びかけるなどの選挙運動をインターネットを通じて行うことは、公職選挙法において禁止されている「選挙運動のために使用する文書図画」に該当し、規制対象になると解釈されている。そのため、選挙期間中は立候補者がWeb上での活動を自粛する流れが一般的となっている。2012年12月に衆議院議員総選挙があった際にも、公示後は候補者が一斉にブログの更新やソーシャルサービスへの投稿を中断している。
欧米などではネット選挙を特に禁止していない国も多い。米国では比較的早くからインターネットを選挙に活用する動きが進んでいる。2008年の米国大統領選挙では、TwitterやUstreamなどのソーシャルサービスが選挙で活用され、話題となった。
インターネットを通じて情報を発信することは、地理的要因に左右されずに広く情報が発信できる点、詳細な資料も容易に公開できる点、リアルタイム性に優れた情報発信ができる点、有権者であるユーザーとの双方向のやり取りが実現しやすい点、などがある。マスメディアが潜在的に持つバイアスも排除でき、有権者にダイレクトにメッセージを発信できる。商業性や娯楽性も度外視できるため、つまらないから掲載されないということもない。
他方、ネット選挙が自由にできるようになった場合のデメリットとしては、誹謗中傷・言いがかりなどの悪言、炎上、サイバー攻撃・不正アクセス・Webサイトの改竄など被害の増加、といった事態が予測される。風評を含めてさまざまな情報が氾濫し、どの情報を信用すべきかという線引きも、従来より困難になることが予想される。
2012年12月26日、第96代内閣総理大臣に指名された安倍晋三は、首相就任後初となる記者会見上で、2013年の参議院議員選挙までにネット選挙を解禁させる意向を表明している。2013年2月1日には「ネット利用選挙解禁法」の法案について与党内で概要が了承されたと報じられている。
参照リンク
公職選挙法 - (e-Gov)
- ネット選挙のページへのリンク