ドルビーTrueHDと第3世代光ディスク規格
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 04:35 UTC 版)
「ドルビーTrueHD」の記事における「ドルビーTrueHDと第3世代光ディスク規格」の解説
HD DVDでは、ドルビーTrueHDが必須コーデックとなっており、HD DVDプレーヤーでは、2.0chステレオのドルビーTrueHDビットストリームの伸張と復号をサポートが義務付けられている。ただし、実際のHD DVDプレーヤーは5.1chサラウンドのデコードをサポートしていた。また、ドルビーTrueHDの音声トラックのみを収録という形態も可能となっている。BD-Videoでは、ドルビーTrueHDはオプションの1つであり、補助音声トラックとして存在する。Blu-rayプレーヤー側で再生必須なコーデックはリニアPCM、ドルビーデジタル、DTSデジタルサラウンドのみとなっており、すべてのBlu-rayプレーヤーがドルビーTrueHDの再生をサポートしているわけではない。 HD DVDでもBD-Videoでも、ドルビーTrueHDの機能自体は同じで、最大7.1chサラウンド(96kHz/24bit)となっている{BD-Videoでは、5.1chサラウンド(192kHz/24bit)というエンコードも可能}。最大ビットレートは18Mbpsで、実際の映画タイトルのビットレートは5Mbps程度が割り当てられている。ドルビーTrueHD はダウンミキシングが可能であり、プレイヤーは必要に応じて、例えば5.1chサラウンドの音声トラックから2.0chステレオ信号を生成できる。 ドルビーTrueHDをデジタルリンクで送受信する場合、符号化されたビットストリーム(最大 18Mbps)か伸張したリニアPCM(35Mbps)を転送できる必要がある。HDMI Ver1.1以降はサラウンドのリニアPCMを転送できるので、ドルビーTrueHDの音声トラックも伸張すれば問題なく転送できる。HDMI Ver1.3以降ではドルビーTrueHDのそのままのビットストリームを転送可能となった。TOS-Link(およびS/PDIF)は、仕様上ドルビーデジタルなどにトランスコードせずにはドルビーTrueHDを転送できない。 HDMIを装備したプレイヤーは、内部でドルビーTrueHDをリニアPCMにデコードし、リニアPCMをHDMI Ver1.1以降のインターフェースに出力することができ、Blu-rayプレーヤーの機能を持つゲーム機であるプレイステーション3もこの方式をサポートしている。また、プレイヤー内でドルビーTrueHDをデコードできないか、またはデコードしないよう設定されている場合、ドルビーTrueHDのビットストリームをそのまま HDMI Ver1.3以降で転送し、転送先の機器でデコードするという構成も可能である。HD DVDプレーヤーには、TrueHDを古いフォーマット(ドルビーデジタルやDTS)に変換する機能もあった。また一部の再生機や録画機にもこの機能が存在する(パナソニックのDIGAなど)。 2006年(平成18年)4月18日に発売されたHD DVD版の『オペラ座の怪人』は、ドルビーTrueHDでサウンドトラックを提供する最初のタイトルとなった。
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