トレーサー
英訳・(英)同義/類義語:tracer, orbital, tracer experiment
一般的には、ある事象の変化を追跡観測するための鍵となるもの。生物実験では、分子中の特定のアミノ酸等を放射線や蛍光で標識した特定の部位。
同位体トレーサー法
トレーサー
(トレーサー実験 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/02/20 16:28 UTC 版)

トレーサー(tracer)とは、液体など流体の流れ、あるいは特定の物質(代謝などで化学変化する場合を含む)を追跡するために使われる、微量添加物質や性質である。追跡子(ついせきし)ともいう。
概要
トレーサーとは具体的に、(大量の)塩、インクなどの色素や薬品、放射性同位体、煙などの微粒子などを示す。これらを実験対象物に添加し、あらかじめ想定しておいた範囲内で化学的検出手法、紫外線、ガンマ線カメラ等を用いて添加物を検出し、伝播の状態や範囲を追跡調査する。
また、物質以外に、温度など一定時間保たれる性質も、条件は限られるがトレーサーとして使用できる。物質のトレーサーも、「濃度」という性質と考えることもできる。
利用
注意点
人体や地下水等で放射性同位体や大量の塩を使う際には、人体や環境に影響のでない規模で慎重に行う必要がある。
類似の技術
同位体ラベリングは、同位体トレーサーのように同位体を使うが、流体に混入させるのではなく、分子の中で置き換えるという違いがある。
関連項目
- フルオレセイン
- トリウム(トリウム-232)
- 炭素(カーボン-14)
- ゲオルク・ド・ヘヴェシー(トレーサー研究によりノーベル賞を受賞)
- メルヴィン・カルヴィン(トレーサーを用いてカルビン - ベンソン回路を発見、ノーベル賞を受賞)
- 腫瘍学
- ポジトロン断層法(PET)
- ボーリング
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