トリスタンとイゾルデ
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『トリスタンとイゾルデ』または『トリスタン物語』は、中世に宮廷詩人たちが広く語り伝えた恋愛物語。騎士トリスタン(Tristan)と、主君マルク王の妃となったイゾルデ(Isolde)の悲恋を描く。
- ^ 中高ドイツ語(中世のドイツ語)で書かれたゴットフリート・フォン・シュトラースブルクの作品では、主格形がÎsolt(イーゾルト)あるいはÎsôt(イーゾート)、属格・与格・対格形がÎsolde(イーゾルデ)。Gottfried von Straßburg: Tristan, Nach der Ausgabe von Reinhold Bechstein herausgegeben von Peter Ganz. Zweiter Teil. Wiesbaden: Brockhaus 1978. S. 373より
- ^ 徳井淑子『色で読む中世ヨーロッパ』講談社、2006年、51頁。ISBN 978-4-06-258364-0。
- ^ 石川敬三『トリスタンとイゾルデ』解説 p.363 は1170年頃が有力と伝えている。
- ^ a b c 佐藤輝夫『トリスタン伝説 流布本系の研究』 p.150
- ^ 石川敬三『トリスタンとイゾルデ』 p.4 序章
- ^ "La Folie Tristan" d'Oxford(英語版)、"La Folie Tristan" de Berne 。新倉俊一は『トリスタン佯狂』(1990年)、天澤衆子<は『もの狂いトゥリスタン』(1992年)と訳している。なお、ベディエは『トリスタン・イズー物語』に18章として挿入しており、これを佐藤輝夫は『狂えるトリスタン』(1941年)と訳している。佐藤は後に『トリスタン伝説 流布本系の研究』(1981年)中でテキストの翻訳はないが、標題を『狂恋のトリスタン』と訳している。
- ^ Charles‐Marie‐Joseph Bédier(1864‐1938年、フランスの中世文学研究者 アカデミー・フランセーズ会員)
- ^ Le Roman de Tristan et Iseut, 1900.
- ^ 石川敬三によれば、ペディエはすべてのトリスタン伝承は唯一つの原作品、原形から出ていると信じ、その原型を現存する作品を用いて復元しようとした(石川敬三訳 p.376)。佐藤輝夫訳『トリスタン・イズー物語』(岩波文庫版)の末尾 p.283-285 のベディエによる『編者ノート』に各章の出所について説示されている。
- ^ ゴットフリートの作は未完成で 9548行(第30章 白い手のイゾルデ の途中)までしかない。この石川訳では残りの部分をトマのテキストのヘルツ(ドイツ語版)による現代ドイツ語訳(Gottfried von Straßburg, Tristan und Isolde. Neu bearbeitet und nach den altfranzösischen Tristanfragmenten des Crouvere Thomas ergänzt von Wilhelm Hertz.からの重訳)で補っている。
- ^ 石川敬三は中世ドイツ文学者、1905 - 2008年 岡山県出身。1969年京都大学名誉教授、京都産業大学教授(当時)。
- ^ オザワアキオ、八戸学院大学 健康医療学部 人間健康学科 教授(経歴)
- ^ アマザワシュウコ、1947年 - 、敬愛大学非常勤講師(当時)
- ^ 一般に楽劇とされているが、ワーグナー唯一のジャンル無銘作品。
- ^ 人形劇団クラルテ『クラルテニュース』No.51 1989.9.1
- ^ a b 鳥居寛之. “物理学実験や加速器の名称”. 東京大学大学院総合文化研究科/松田研 粒子線・原子物理学研究室. 2009年11月9日閲覧。
- 1 トリスタンとイゾルデとは
- 2 トリスタンとイゾルデの概要
- 3 流布本系と騎士道本系
- 4 日本語訳
- 5 現代ドイツ語再話
- 6 参考文献
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