デルタ・ワゴン
デルタは英語だが、ギリシャ文字の第4文字Δ(デルタ)を意味する。走り、経済性、使いよさの三拍子そろったクルマを表す。初代は1976年10月デビュー。この10月というのはトヨタがタウンエースを発売したときで、同じクルマの8人乗りワンボックス車をデルタ・ワイドワゴンという名前でリリースした。型式名はC-TB11G-JGで、タウンエース・ワゴン・カスタムの型式名もC-TR11G-JGといい、完全な双生児車。
ワイドワゴンのホイールベースは2195mm、全長3990mm、全幅1650mm、全高1745mmで車重は1075kg。エンジンは12T・4気筒1588cc・OHVで最大出力85ps/5400rpm、最大トルク12.5kgm/3400rpmを発生した。ミッションは4速コラムMT。後席用のドアはスライド式。カスタムの東京標準価格は106万4000円。
78年3月に一部改良があり、9月には1770cc・13T・92psエンジンを載せたタイプを追加、2本立てとなった。このとき、ハイルーフ、サンルーフを採用した。
79年10月にも一部改良したあと、翌年1月のマイナーチェンジで3速AT、5速MTを導入。前席のELRシートベルトとリクライン機構、2列、3列シートを向かい合わせにできる機構の採用、電動サンルーフの設定、最上級車種グランドエクストラの追加などがあった。
82年11月、フルモデルチェンジ。ホイールベースは2235mmに延び、全長4285mm、全幅1670mm、全高1820mmで、やはりトヨタ・タウンエースと双生児車。エンジンは専用に開発した1812ccガソリンを積み、95psの最高出力となった。4速AT導入。キャンパー仕様もできた。83年3月、2L・自然吸気ディーゼルエンジン・72psが載るようになり、ガソリンエンジンは2L・EFIの115psに進化。ハイルーフ車も設定した。
84年8月と85年8月にそれぞれマイナーチェンジ。85年8月には、コーナリングランプの新設と、それに伴ってヘッドランプ、バンパー、テールランプのデザイン変更を行った。ラウンジルーフ車を新設した。ディーゼルエンジンはターボ付きの88psとなった。1.8Lガソリンエンジン・95ps仕様も残った。
86年8月と88年8月にマイナーチェンジ。88年8月のマイナーチェンジでは、電子制御サスペンションTEMSを採用した。92年1月には、アウターパネルすべてが新しくなる大改良。ホイールベースは同じだが、全長、全幅ともに増えた。デュアルエアコンは標準となり、ABSをオプション設定した。
93年8月、ディーゼルターボエンジンは2.2Lの88psに換装、最大トルクは19.2kg-m/1800rpmと強力になった。静粛性も向上した。
94年10月、2.2Lディーゼルターボエンジン搭載のSEにパートタイム4WDを設定した。
96年11月、フルモデルチェンジ、トヨタのライトエース・ノア、タウンエース・ノアと同じクルマになった。これを機に、従来の名称からデルタ・ワゴンに改めて、ボディ形態はミニバンに変身した。エンジンは2L・DOHC ・130psのガソリンと、2.2Lディーゼルターボ・91psの2種で、ベースは後2輪駆動だが、ディーゼル車にはフルタイムWD機構を設定した。デュアルSRSエアバッグとABSは全タイプに標準となった。
98年1月、ガソリン車にも4WDを設定。12月、フロントのデザインを変更しインテリアを改良した。ATは電子制御型を採用した。しかし、2001年11月にトヨタのノアが新しくなったが、ダイハツ仕様はなく、実質的には10月で生産を終えた。
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