デパ地下!とは? わかりやすく解説

デパ‐ちか【デパ地下】

読み方:でぱちか

《「デパ」は「デパート」の略》デパート地下売り場のこと。特に、地下食品売り場のこと。→噴水効果


デパ地下!

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/31 04:17 UTC 版)

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デパ地下!』(でぱちか!)は、原作:東史朗、漫画:藤みき生による日本漫画作品。

概要

株式会社デジマ『コミック・ガンボ』で「デパチカ!」のタイトルで不定期掲載されていた。

6話分を掲載の後、ガンボの廃刊に伴い一旦打ち切りとなった。その後、日本文芸社から「デパ地下!」のタイトルで、ガンボ掲載分に2話を加え、ニチブンコミックスの単行本として発行された。全1巻。

あらすじ

東京の老舗デパート『伊勢崎屋立浜店』を舞台に描かれる。主人公の山本勇太が『伊勢崎屋銀座店』の広告宣伝部から立浜店へ栄転するところから物語が始まる。グルメをテーマに、主任に着任した主人公の山本が、デパート活況の為の行動を起こしてゆく。

主な登場人物

山本 勇太
伊勢崎屋立浜店主任。30歳独身。本作の主人公。もとは銀座本店広告宣伝部だったが、栄転という形で立浜店に異動する。着任してからすぐに美川清作と知り合い、食事を共にしたり、美川からデパートにおけるグルメの在り方の助言を受ける間柄になる。始めは「食」に関心が薄く、異動が都落ちだと嘆いていたが、次第に美川から色々なアドバイスを貰う内に、現場を仕切る主任としての活動にやりがいを感じ始めた。若い娘が好き。
美川 清作
伊勢崎屋立浜店のデパ地下に通う、独り暮らしの老人。彼がデパ地下で2回ほど試食した食べ物は良質のものであると判断されるなど、立浜店からは商品のテストマーケティングとして利用されている。以前は実業家で、豪邸をかまえるほど裕福である。稀代のグルメであり、料理も得意。豊富な知識で山本にアドバイスを授ける。その能力を買われ、デパ地下で料理の実演指導をして活況の呼び込みをする事もある。
川島 律子
伊勢崎屋立浜店B1総括。地下1階を総括する、器量の良いキャリアウーマン。フロアの活気を見抜く眼力もある。また撤退しようとするデパ地下の出店者を引き止める弁論術など、現場管理の人間としては優秀。始めはとぼけた新任の山本に対して懐疑的だったが、山本の頑張りをみて徐々にその能力を認めていった。
岡村 洋一
伊勢崎屋立浜店出店係。社員や店内の人間と協力し、売り場をつくってゆく。問題に立ち向かい頭を悩ませているケースが多いが、山本のアイディアによって救われる事も多く、山本を認めている。出社の際にエントランスに香る香水の匂いが好き。
梶原 博史
伊勢崎屋立浜店フロアマネージャー。パリ支店に3年務めた経験をもち、フランス事情通で、特にワインなどには豊富な知識をもつ。立浜店に異動してきた当初は山本と意見の相違があったが、山本と日本酒ワインの棚の取り合いで双方の売り上げ対決をし、その経緯をもって山本と打ち解けた。能力も高く、女性にモテる。

書誌情報/コミックス

  • 原作:東史郎、漫画:藤みき生『デパ地下!』 日本文芸社〈ニチブン・コミックス〉、全1巻
  1. 2011年12月9日 ISBN 978-4-537-12826-0

デパ地下

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/02 04:23 UTC 版)

夕方時に込み合う総菜テナント(天満屋福山店)
テナントの菓子店(天満屋福山店)
韓国ロッテ百貨店のデパ地下

デパ地下(デパちか)とは、日本の百貨店(デパート)の食料品売り場を指す通称(俗称)である。たいてい地下に所在するが、当然のことながら、営業戦略や建物の都合などから、必ずしも地下に所在するとは限らない。

概要

主に売られている食品は、惣菜弁当スイーツなどである。スイーツや惣菜は、有名店のテナントが出店することもある。また、イベントとして物産展が開催されたり、駅弁などが販売されたりもする。そのほか、喫茶軽食などを提供するイートインスペースが設けられているデパ地下もある。

来店客への対面販売以外に通信販売や配達に対応するデパ地下テナントもあり、新型コロナウイルス感染症の流行を受けた外出自粛により2020年代初頭において拡大している[1]

大丸松坂屋の「ごちそうパラダイス」[2]「ほっぺタウン」[3]そごう・西武の「エブリデイ」(そごう)・「西武食品館」(西武) [4][5]のように、食品売場に独自のブランド名を付けている百貨店もある。

歴史

日本で初めてデパ地下が導入されたのは1936年であり、場所は松坂屋名古屋店である[6]。その後、デパ地下は各地に広がっていった。松坂屋のような呉服系の老舗に対し、阪急百貨店など電鉄系の新興百貨店は呉服類などの取り扱いが弱いため、食品重視の方針を打ち出し、阪急では食料品売場が地上にあった1934年にアイスクリームなどの製菓工場を設けて食品製造も手掛けるようになった[7]

デパ地下という名称がテレビ雑誌などのマスメディアによって使われ始めたのは2000年東急百貨店東横店東急フードショー」が開業してからである[8]。この頃、阪神百貨店の社長を務めていた三枝輝行は、粗利率が低いので他の百貨店が軽視してきた食料品売場[注釈 1]に力を入れ、普段使いできる食品の取り扱いに注力した結果、「日本一のデパ地下」を作ったと言われている[9]

地下にある理由

地下や低層階を食料品売り場にしているデパートが多いのは、メリットとして水回りガス電気などの設備が地上階に設置することに比べて低コストなためである[10]。実際に東急百貨店本店は最上階に食料品売り場を設けたことがあるが、売り場面積が限られ商品を運ぶ手間もかかったためその後は地下に移した[10]。もう一つのメリットとして、地下鉄と接続して地下街の一部を形成することや、あるいは地下に設置された駐車場と直結することで地下からの入店を狙えることである[10]。そして食品売場に集めた客を、上層階へ誘う狙いがあり、これを「噴水効果」と呼ぶ[10]

ただし、建物の構造上の事情などから、地下ではない「デパ地下」も存在する。ただしそのような場合でも、1階など低層階に配置されることが多い。

  • 1フロアの面積が広くない・食料品の売場面積をより強化する等の理由で、「デパ地下」が地下スペースと地上スペースに分散して配置されている。この場合、多くは地下スペースに生鮮食品や惣菜、地上スペースにスイーツ等の店舗を設置する場合が殆どである。(阪神梅田本店北千住マルイ東武宇都宮百貨店など)
  • そもそも建物自体に地下スペースがない、駐車場・駐輪場や機械室など売場以外に当てられている(米子しんまち天満屋西宮阪急など)
  • 地下スペースをスーパーマーケットに割り当て、惣菜やスイーツの店舗を地上スペースに配置(JU米子タカシマヤヤマトヤシキ加古川店)

デパ地下単独での出店

新規出店の事例

デパ地下の機能(食料品)のみに特化したデパートの出店形態もある。これらはショッピングセンター内の大型テナントの一つとして出店しているケースが殆どであり、実例では以下がある。

店舗縮小の事例

電鉄系百貨店を中心に見られる事例である。衣料品販売の苦戦や近隣店舗との競合[注釈 3]を理由に百貨店を縮小・撤退する際、購入頻度の高い食料品売場のみを直営で残すというもの。食品以外の売場は青葉台東急スクエア、あまがさきキューズモール、モザイクモール港北などショッピングモールの運営者に返却するか、宝塚阪急のように自社で専門店を誘致する。

関連作品

脚注

注釈

  1. ^ 業態転換・新規出店で阪急大井食品館のような食品専門館が登場した一方、有楽町阪急四条河原町阪急のように食品売場を廃止する百貨店も現れた。
  2. ^ 岡崎店は厳密には、髙島屋と東海旅客鉄道(JR東海)の合弁会社である「株式会社ジェイアール東海髙島屋」が運営。
  3. ^ 電鉄系百貨店の場合、系列鉄道の沿線を中心に出店し、ターミナル駅の店舗と競合する。宝塚阪急の場合、うめだ本店まで鉄道で30分前後、西宮阪急川西阪急へも15~20分程度でアクセスできる。

出典

  1. ^ 活況、「デパ地下」宅配 高島屋参入で大手勢ぞろい『日経MJ』2022年2月9日コンビニ・フード面
  2. ^ 商標登録第5077671号(特許情報プラットフォーム)
  3. ^ 商標登録第5125573号(特許情報プラットフォーム)
  4. ^ 商標登録第5985679号(特許情報プラットフォーム)
  5. ^ 商標登録第6032609号(特許情報プラットフォーム)
  6. ^ 大丸松坂屋百貨店|沿革
  7. ^ 『株式会社阪急百貨店25年史』阪急百貨店、1976年9月。 
  8. ^ 「成り上がり」スイーツ、ラスクがデパ地下を救うワケ日経ビジネス
  9. ^ 小林由佳、末永陽子 (2012年3月30日). “決断のとき 世紀の統合 阪急・阪神(9)静かなスタート 問いかけた「企業価値」”. 神戸新聞 (神戸新聞社) {{cite news}}: CS1メンテナンス: 先頭の0を省略したymd形式の日付 (カテゴリ)
  10. ^ a b c d 「デパ地下」なぜ食品売り場は地下にあるの?”. 日本経済新聞. 2020年7月18日閲覧。
  11. ^ https://www.odakyu.jp/news/d9gsqg00000013wv-att/d9gsqg00000013x2.pdf

関連項目

外部リンク


デパ地下

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 16:18 UTC 版)

東武百貨店」の記事における「デパ地下」の解説

B1F, B2Fの2フロア構成される食料品売り場(デパ地下)の面積も、日本国内最大規模である。なお、『日経MJ』(日本経済新聞社)が実施した2002年首都圏デパ地下人気調査」や、株式会社インターワイヤードによる2005年同様の調査では第3位ランクインしている。

※この「デパ地下」の解説は、「東武百貨店」の解説の一部です。
「デパ地下」を含む「東武百貨店」の記事については、「東武百貨店」の概要を参照ください。

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