スポンジ・ボブの性的指向に関する反響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 19:52 UTC 版)
「スポンジ・ボブ (キャラクター)」の記事における「スポンジ・ボブの性的指向に関する反響」の解説
ヒーレンバーグは2002年に、スポンジ・ボブの性的指向について「無性愛寄りだと考えている」と答えているにも関わらず、スポンジ・ボブは華やかなライフスタイルと寛容な姿勢から、ゲイたちの間でも人気がある。そして、このキャラクターが多様性やLGBTQにかかわるキャンペーンや媒体に登場し、論争を巻き起こした。 2005年、スポンジ・ボブが他の子供番組と一緒に歌って多様性と寛容を促進することを示したプロモーションビデオについて、米国のキリスト教福音派グループから「キャラクターとしてのスポンジ・ボブが同性愛の擁護者として使用されている」と批判が寄せられた。しかし、ビデオには性別や性生活、ならびに性的アイデンティティへの言及は無かった。フォーカス・オン・ザ・ファミリーのジェームス・ドブソンは、同性愛者の権利グループがビデオを後援したため、ビデオの製作者が同性愛を促進したと非難した。ジェームス・ドブソンのコメントの後、ヒーレンバーグは番組制作にあたりキャラクターの性的嗜好について考えたことがなかったという主張を繰り返した。トム・ケニーや番組スタッフは、そのような問題が発生したことにショックを受け、驚いたとしている。論争の後、キリスト連合教会の総務大臣兼会長であるジョン・H・トーマスは、スポンジ・ボブを彼らのミニストリーに迎え入れると述べた。 彼は、「イエスは人々から目をそらさなかった。私たちも背を向けなかった」と言った。 2020年6月、ニコロデオンはLGBTQ+のプライド月間を祝うツイートの中で、同局の『ヘンリー・デンジャー』の出演者であるマイケル・D・コーエン(英語版)、『レジェンド・オブ・コーラ』の主人公・コーラの画像とともに、スポンジ・ボブが虹色のネクタイを着用している画像を載せた。コーエンは20年前に女性から男性に性転換したことで知られているほか、コーラは両性愛者という設定であり、この2人と並べられたことで、あたかもスポンジボブがLGBTQのコミュニティの一員であるようにも見えた。ニコロデオン側はスポンジ・ボブの性的指向についてはコメントしなかったものの、ファンたちの間では彼の性的指向に関する議論が起こり、スポンジ・ボブやニコロデオンを肯定的に受け止める者もいた。一方で、このツイートは動揺した多くの保護者たちから反発を受けた。 論文記事"The Same Thing We Do Every Night: Signifying Same-Sex Desire in Television Cartoons"(「私たちが毎晩行う同じこと: テレビ漫画における同じ性的欲求の意味」)の著者であるジェフェリー・P・デニースは、スポンジ・ボブとサンディ・チークスはロマンチックな恋愛関係にないと主張し、スポンジ・ボブとパトリックは「 間違いなくエロティックな強さと対になっている。」とした。デニースは、スポンジとパトリックの2人は別々の住居に住んでおり、異なる友人たちのグループに属しているという理由から、「ロマンチックなパートナーとして一貫してコード化されているわけではない」と述べたが、シリーズでは「同性欲の可能性は決して排除されない」と主張した。アニメーション・ワールド・ネットワーク(英語版)のマーティン・グッドマンは、スポンジ・ボブとパトリックに関するデニースのコメントを「興味深い」と説明した。
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