ジョージ・W・ブッシュ政権下の対北朝鮮政策
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「米朝関係」の記事における「ジョージ・W・ブッシュ政権下の対北朝鮮政策」の解説
2002年12月、アメリカの依頼でスペイン軍は北朝鮮からイエメンに向かってスカッドミサイルを輸送していた船を臨検した。2日後、アメリカはその船を釈放し、船は再びイエメンへ向かった。このことは米朝関係をさらに緊張させ、北朝鮮はこの臨検を「海賊行為」だとして非難した。 2005年9月19日の合意直後、両国関係は北朝鮮が偽札作りをしているというアメリカの主張によってさらに緊張した。アメリカは北朝鮮が毎年1500万アメリカドルものスーパーノートを製造していると主張し、マカオや他の銀行が北朝鮮との取引を停止する原因になった。北朝鮮が偽札作りをしているという主張は1989年からあり、アメリカがこのタイミングで主張したことには疑いの余地がある。一部の専門家[誰?]は北朝鮮が本当にそのような偽札を作る能力があるのか疑問視しており、アメリカ合衆国財務省はマカオの銀行の記録を調査したが公式な変化はまだない。2007年、アーンスト・アンド・ヤング社が監査を行ったが、銀行が北朝鮮の資金洗浄に協力していたという証拠は見つからなかったと報道された。 ブッシュ政権期に関係改善のため、ワシントン・タイムズのドン・ムンジョ社長は非公式な外交使節として北朝鮮へ赴いた。 私は去る9月14日に朝鮮半島の和解の立役者であり、2000年にノーベル平和賞を受賞した韓国の金大中前大統領に、ソウルにある彼の私邸で会見した。彼は今回のミサイル発射を是認しないが、アメリカ政府は事態の沈静化になんら手を打っていないと見る。「アメリカのネオコンたちは朝鮮半島の平和を望んではいないのです」と彼は言った。「彼らは教条的です。クリントン大統領が、平和的な対話をめざす我々の努力を支持したのと違って、彼らはアメリカの利益を守ろうとしているわけでもなく、制裁というイデオロギーにとらわれ続けています。キューバに対しても、イラクに対しても、アフガニスタンに対しても、イランに対しても、うまくいかなかったのに。彼らは日本政府に圧力をかけて、同じように制裁をやらせようとしていますが(1)、そのせいで地域内の軋轢が深刻化しています。こうした事態が日本の右派にとって、再軍備を主張する格好の口実となり、それに対して、中国が警戒を強めている。まったく危険な悪循環にほかなりません」
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