ジベレリン処理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 09:07 UTC 版)
ジベレリンは農薬として浸漬や噴霧散布等をし、種無しブドウの生産、果実の落下防止、成長促進などに用いられることが多い。こうした操作をジベレリン処理という。「ジベ処理」と略することも多い。 ジベレリン処理によりブドウ果実の成長が促進されることは、1957年にカリフォルニア大学デービス校のRobert J. Weaverらによって発見され、1962年にはカリフォルニアでジベレリンを使用したサルタナ(トンプソンシードレス)種の大規模な栽培が行われた。日本においては、1957年末に住木教授を会長とする「ジベレリン研究会」が発足。1958年10月園芸学会昭和33年秋季大会において 、ジベレリン処理について「葡萄に対するジベレリン処理試験(第1報)ジベレリン処置が果穂、節間、葉の伸張、体内異動および特殊的変異現象に及ぼす影響」・「葡萄に対するジベレリン処理試験(第2報)ジベレリン処理が開花、成熟期、無核果造成及び果粒の肥大、果粒の着色に及ぼす影響」(京都府農試丹後支場 井上四郎・藤原康幸)、「果樹に対するジベレリンの影響に関する試験」(農技研園芸部 大畑徳輔・白木靖美)、「葡萄の結実に対するジベレリン処理効果」(九州大学農学部 村西三郎)の発表があり、京都府農試丹後支場からはジベレリン処理により100~97.6%の無核果と0.97gの平均加重を造成している報告があった。 1950年代後半に、岸光夫がジベレリンを用いてデラウェアの果粒を大きくする試験を行っていた過程で、偶然に種ができずに大きくなることを発見し、種無しブドウ生産の実用化につながった。
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