ジェイミー・バートレット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/22 16:25 UTC 版)

ジェイミー・バートレット(Jamie Bartlett)は、『デイリー・テレグラフ』紙のジャーナリスト、テクノロジー関係のブロガーであり、イギリスのシンクタンクであるデモスを代表してサセックス大学との共同プロジェクトである「ソーシャルメディア分析センター (The Centre for the Analysis of Social Media)」のディレクターを務めている[1]。
2013年、バートレットはデモスを代表してベッペ・グリッロが結成したイタリアの五つ星運動の台頭について取材し、この新政党の出現とソーシャルメディアの利用について記録した[2]。
2014年には、『闇(ダーク)ネットの住人たち (The Dark Net)』と題した本を公刊し、広い意味でのダークネットやダークウェブや、アンダーグラウンドないし公然たるサブカルチャー、例えば、ソーシャルメディア、人種主義、カムガール、自傷行為のインターネットコミュニティ、ダークネット・マーケットにおける薬物取引、クリプトアナーキズム(暗号自由主義)、トランスヒューマニズムなどを取り上げている[3]。
バートレットは、オンライン過激派や[4]、表現の自由[5]、ウィキペディア[6]、Twitter[7]、Facebookにおけるソーシャルメディアの諸潮流について常々記事を書いている[8]。
おもな著作
- The Dark Net: Inside the Digital Underworld, 2014
- 日本語訳: (星水裕 訳) 闇(ダーク)ネットの住人たち デジタル裏世界の内幕、CCCメディアハウス、2015年
- Orwell versus the Terrorists: A Digital Short, 2015
- Radicals Chasing Utopia: Inside the Rogue Movements Trying to Change the World, 2017 改題 Radicals: Outsiders Changing the World
- 日本語訳: (中村雅子 訳) ラディカルズ 世界を塗り替える<過激な人たち>、双葉社、2019年
- The People Vs Tech: How the Internet Is Killing Democracy (and How We Save It), 2018
- 日本語訳: (秋山勝 訳) 操られる民主主義: デジタル・テクノロジーはいかにして社会を破壊するか、草思社、2020年
脚注
- ^ “New ways of generating political and social insight...”. Demos. 2015年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年7月15日閲覧。
- ^ Dinmore, Guy (2013年2月13日). “Grillo makes five star progress in campaign” 2015年7月15日閲覧。
- ^ Ian, Burrell (2014年8月28日). “The Dark Net:Inside the Digital Underworld by Jamie Bartlett, book review” 2015年6月3日閲覧。
- ^ Hamill, Jasper (2015年3月18日). “Spooks left 'furious' after Anonymous hacktivists name and shame 9,200 ISIS supporters, sources claim” 2015年7月15日閲覧。
- ^ Reidy, Padraig (2015年5月28日). “Padraig Reidy: We cannot choose which free speech we will defend and which we will not” 2015年7月15日閲覧。
- ^ Bartlett, Jamie (2015年4月16日). “How much should we trust Wikipedia?” 2015年7月15日閲覧。
- ^ Bartlett, Jamie (2015年2月10日). “Which party leader gets the most abuse on Twitter?” 2015年7月15日閲覧。
- ^ Bartlett, Jamie (2014年12月4日). “Facebook is not a public utility – and your data is a small price for a free service” 2015年7月15日閲覧。
外部リンク
- Jamie Bartlett/Journalisted - Journalisted.com
- Jamie Bartlett (@JamieJBartlett) - X(旧Twitter)
- 謎のダークネットがメジャーになる時の講演映像 - TEDカンファレンス
ジェイミー・バートレット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/02 09:09 UTC 版)
「ダークウェブ」の記事における「ジェイミー・バートレット」の解説
ジェイミー・バートレットはデイリー・テレグラフのジャーナリストで技術系ブロガーであり、英国サセックス大学と協力したプロジェクト「ソーシャルメディア分析センター」のディレクターでもある。彼の著書『The Dark Net』ではバートレットはダークネットの世界とそれが人間の行動に及ぼす影響を様々な状況で描写している。例えば、書籍では自尊心を構築するためのポジティブな評価を求めてオンラインで裸になる少女のストーリーで始まる。彼女は最終的にソーシャルメディアのサイトで特定され、彼女の友人や家族に彼女の裸の写真が殺到した。このストーリーはダークネットが許容する様々な人間の相互作用を強調しているが、ダークネットのようなオーバーレイ・ネットワークに参加することで大規模なウェブから完全に分離されることはめったにないことを読者に思い起こさせている。バートレットの主要目的はダークネットの探索とダークネットの社会への示唆である。彼は一部は社会にとってポジティブな示唆を持ち一部はネガティブな示唆を持つ様々なサブカルチャーを探求している。 バートレットは2015年6月のTEDTalksでさらにこの問題を調査した。「How the mysterious Darknet is going mainstream(謎のダークネットがメジャーになるとき)」と題した彼の講演ではダークネットの裏側にあるアイディアを聴衆に紹介し、ダークネットのサイトの一つである「シルクロード」を例にダークネットマーケットの仕組みについて説明した。彼は大規模な商業ウェブで使われている消費者サイトに似たウェブデザインの親しみやすさを指摘し、その後ダークネットに存在するような不確実で高リスクなマーケットでの運営が彼が将来的に全てのマーケットに適用できると考えているイノベーションを実際にどのように生み出しているのかを示した。彼が指摘しているように、ベンダーは常に自身の身を守るなどの新たな方法を考えているために、ダークネットはより分散化し、より顧客フレンドリーになり、より検閲が難しくなり、より革新的になる。我々の社会はオンライン上でのプライバシーを保つための更なる方法をますます探し求めるようになっており、ダークネットで起こっているような変化は革新的なだけではなく、商業的なオンラインのウェブサイトやマーケットにとっても有益となる可能性がある。
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