シェルモールド‐ほう〔‐ハフ〕【シェルモールド法】
シェルモールド法
強度があるため、貝殻状の薄い砂厚で鋳型が形成される造型法。砂に熱硬化性のフェノールレジンをまぶしてコーテッドサンドをつくる。これを250~300℃に加熱した金型に当てると表面層のレジンが軟化し、さらには硬化する。そこで、金型より外して造型を完了する。鋳型強度が高いため、薄肉の中子造型の主流である。砂落ちがよいので鋳肌がきれいである。また、生砂と違い水分を含まないドライサンドであるため、型への充填性がよく、寸法精度がよいため複雑な形状の主型にも使用される。欠点は型が金型しか使用できないため高価であること。また、レジンもほかの粘結剤より高く、金型の熱エネルギーもかかるためランニングコストも高い。自動車用鋳物部品では中子に使用されることが多いが、カムシャフト、シリンダーブロックなどでは主型に使用されている例もある。
反対語 コールドボックス法コーテッドサンド鋳造(シェルモールド法)
シェルモールド法にコーテッドサンドを用いて、従来法に比べて大量生産性、コストダウン、品質で大幅な向上をもたらした。 |
保管場所 | : | マツダ株式会社 (〒730-8670 広島県安芸郡府中町新地3ー1) |
製作(製造)年 | : | 1955 |
製作者(社) | : | 東洋工業株式会社 |
資料の種類 | : | 量産車 |
現状 | : | 使用中・公開 |
会社名 | : | 東洋工業(株) |
通称名 | : | コーテッドサンド鋳造 |
製作年 | : | 1955 |
構造・方式・手段・方法等 | : | 基本:鋳造法;構造・手段:シェルモールド法 |
エピソード・話題性 | : | 米国アクメレジン社との技術提携 |
参考文献 | : | 1)東洋工業五十年史 |
その他事項 | : | 用途:生産技術;所在:マツダ(株); 技術要旨:1)鋳造技術の進展に貢献し、生産性を格段に向上させたシェルモールド鋳造法。 2)シェルモールド法は、けい砂に熱硬化性樹脂を被膜して造ったコーテッドサンドを加熱して、シェルと呼ばれる貝殻状の鋳型を作り、これに溶けた鋳鉄を流し込む方法である。 複雑形式の鋳物が容易に造れて一貫大量生産が可能、鋳肌がきれいで仕上げ作業が簡単などの多くの特徴を有し、昭和30年代の日本の自動車製造技術の急速な発展につながった。; |
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