サイケデリック心理療法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/07 06:01 UTC 版)
「サイケデリック体験」の記事における「サイケデリック心理療法」の解説
詳細は「サイケデリック療法 (英語版)」を参照 サイケデリック療法とは、プシュケー(psyche、心)の有益な探索を助けるための幻覚剤の使用に関わる治療的な行為である。薬物を伴うそのセッションでは、心理療法家は、患者が内的な体験を探索できるよう非指示的に支援する。薬物によるセッションの前に、患者には準備のための心理療法が行われ、またセッションの後ではその体験を統合するために行われる 。 幻覚剤に基づく精神医学の初期の施術者は、イギリスの精神科医であるハンフリー・オズモンド(英語版)であり、彼がサイケデリックという言葉を造語している。オズモンド自身のLSDの使用は、統合失調症を有する彼の患者の内的な精神状態の理解を助けたと言っている。 スタニスラフ・グロフもこの分野の実践者であり、心理療法におけるLSDの使用を開拓した。グロフはサイケデリック体験を「無意識的な精神機能の非特異的増幅」だと特徴づけ、オットー・ランクの理論である、未解決の原初的な出生時の外傷の記憶の観点からLSD体験の現象学を分析した。 サイケデリック体験による自我の死は、末期の病気の患者(末期がん患者など)が自身の通常の自分勝手な価値観の外から、理性的に死に近づくことを可能とする。迫り来る、避けられない死の苦痛を対処し理解できるものとすることを研究は証明している。生から死への移行が、単に人生のひとつの歩みだと理解できる。こうした取り組みは、ハーバーUCLA医療センターのチャールズ・グロフによって積極的に進められている。
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