ケビン・ミラー問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/09 16:17 UTC 版)
「ケビン・ミラー」の記事における「ケビン・ミラー問題」の解説
詳細は「ケビン・ミラー問題」を参照 2003年1月、それまで主砲として活躍していたレオ・ゴメスの引退に伴い、新しい主砲を探していた中日が当時フロリダ・マーリンズに所属していたミラーに白羽の矢を立て、2年契約年俸総額660万ドルで契約を結んだ。 ところが、マーリンズが中日に譲渡するためにミラーをウェイバー公示にかけたところ、突如レッドソックスが獲得を表明した。メジャーリーグと日本球界の間にある「日本の球団に譲渡する目的でウェイバー公示にかけた選手は獲得をしない」という紳士協定を無視したものであった。 レッドソックスはまずミラー本人と交渉をするが、ミラー側が拒否。すると、今度は中日に対し「ミラーに支払った契約金を全額レッドソックスで肩代わりする」「代替選手としてベニー・アグバヤニを中日に譲渡する」と言う条件でトレードを申し込むも、中日側が拒否。後にメジャーリーグ機構が「ミラーの所有権は中日にある」という声明を発表したこともあり、中日はミラーを支配下選手登録し、背番号も前年まで山崎武司が着用していた22と発表された。。 しかし、ここで突如ミラーが翻意し、レッドソックスの入団を希望し、来日を拒否。中日側が説得を続けるも、ミラー側は「米軍で軍医補をしていた父親が最近のイラクを巡る状況から日本へ行くことを心配している」と頑として首を縦に振らず、さらに会談の日時を指定しておきながら姿を見せない、と言った態度に出る。また、メジャーリーグ選手会がミラーを支持し、中日がミラーとの契約を解除しない場合は、東京ドームで開催予定であったシアトル・マリナーズとオークランド・アスレチックスの開幕戦への選手派遣を拒否することをほのめかした事もあって、中日は「これ以上の説得は無理」と判断。結局「ミラーが契約金を全額返還し、中日側に謝罪をする」「マーリンズが中日に金銭補償をする」と言う条件で中日はミラーとの契約を破棄する。ミラーはレッドソックスに入団し、中日はミラーの代わりとしてアレックス・オチョアを獲得する事となる。なお、アスレチックスとマリナーズは、イラク情勢の悪化を理由に結局来日を中止する。 なお、ミラーは中日とのトラブルについて、「ニューヨーク・メッツと契約してから翻意した日本人三塁手(中村紀洋)と同じこと」と述べた(ただ、正確には中村はFAでの移籍だが、ミラーはFA資格を持たず、ウェイバー公示で移籍したため、立場は一緒とは言えない)。また、ミラーはレッドソックス入団後も雑誌等のインタビューで「機会があったら日本でプレーしたい」と発言していた。
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