キチン循環とは? わかりやすく解説

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キチン循環

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 21:32 UTC 版)

景気循環」の記事における「キチン循環」の解説

40ヶ月比較的短い周期循環短期波動とも呼ばれるアメリカの経済学者ジョセフ・A・キチン1923年論文でその存在主張されヨーゼフ・シュンペーター景気循環論によって「キチン循環」と名づけられた。主に企業在庫変動起因すると見られる在庫循環長く景気循環基礎であったが、1990年代アメリカ長期好況の中でこの循環次第不明瞭になっていった一時は、景気循環消滅したとまで言われたが、実際に設備投資循環などを軸に景気循環は全く衰えていなかった。しかし、21世紀に入って在庫循環次第不明瞭になっていることは明らかになっている。グローバル化IT革命サプライチェーン・マネジメント進展在庫調整短期化)が要因として挙げられている。 右図1999年第一四半期から2005年第三四半期までの、日本における在庫循環である。横軸鉱工業生産指数前年比変動率縦軸在庫指数前年比変動率である。青線循環一周期である。赤線次の周期途中である。青線1999年第一四半期から、2002年第二四半期まで14四半期3年半:42ヶ月)である。 図の説明循環青線)の展開について述べる。 図の説明 在庫循環の図は右が生産増加過程、左が生産減少過程である。そして、上が在庫増加過程、下が在庫減少過程である。これにより生産在庫組み合わせ四つできる。生産在庫増 生産が増加し出荷上回るために在庫増加する状態で景気拡張末期である。 生産減在庫増 生産過剰調整され生産減少が始まるが、依然出荷上回るため在庫増加する景気後退初期である。 生産減在庫減 生産減少し出荷下回るため、在庫減少する景気後退末期である。 生産増在庫減 出荷回復し在庫水準がさらに低下したために生産回復するが、出荷下回るために在庫減少する景気拡張初期である。 このように生産出荷に遅行する傾向があるため、在庫循環左回りになる。 循環青線)の展開 1999.1Q-1999.2Q 生産減在庫減1999年始めは、1998年における世界的な経済変調日本危機的な経済状況金融危機)を抜け出し景気後退最終段階にあった。 1999.3Q-2000.3Q 生産増在庫減1999年後半から2000年の間は世界的なITバブル絶頂期にあり日本生産回復基調乗った。 2000.4Q-2001.1Q 生産在庫2000年秋にITバブル崩壊して失速し在庫積みあがった。 2001.2Q-2001.3Q 生産減在庫増在庫調整生産減少転換した。 2001.4Q-2002.2Q 生産減在庫減生産はさらに減少し出荷低下上回ったため在庫減少転じた日本景気は最も厳し時期さしかかった。 2002.3Q - (赤線生産増生産は緩やかな回復続ける。

※この「キチン循環」の解説は、「景気循環」の解説の一部です。
「キチン循環」を含む「景気循環」の記事については、「景気循環」の概要を参照ください。

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