カワホトトギスガイとクワッガガイ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/15 02:54 UTC 版)
「パウエル湖」の記事における「カワホトトギスガイとクワッガガイ」の解説
カワホトトギスガイとクワッガガイは1980年代にアメリカ合衆国で初めて見つけられた。 イガイは五大湖に入ってくる船舶のバラスト水を通じてアメリカ合衆国にもたらされたのが始めだった。これら水棲の外来種は間もなくアメリカ合衆国東部の多くの水域に広がり、西部に広がったものもあった。2008年1月、コロラド川水域のミード湖、モハーヴェ湖、ハバス湖など幾つかの貯水池でカワホトトギスガイが発見された。 2000年代初期までに、アリゾナ州、カリフォルニア州、ネブラスカ州、カンザス州、コロラド州、ネバダ州、ユタ州が全て、湖や貯水池で幼生カワホトトギスガイの生息を確認してきた。 カワホトトギスガイとクワッガガイは在来種と資源を争うために、生態系を破壊する可能性がある。イガイによる動物性プランクトンの濾過は特定の魚種の摂食にとって負の影響を及ぼす。これらのイガイは固い表面に付着でき、水中で層を成すことがある。水力発電のものなどパイプを詰まらせることで知られ、水の管理に費用が掛かり、時間を浪費させることになる。 西部における外来種の蔓延に対し、水力発電や生態系の問題を軽減するために制御政策が近年打ち出されてきた。1999年からパウェル湖はイガイの視覚によるモニターリングを始めている。 2001年、温水ボード汚染除去場がワーウィープ、ブルフロッグ、ホールズクロッシング各マリーナに設置された。2007年1月、カワホトトギスガイがミード湖で発見され、パウェル湖への生息域拡大を防止する新行動計画が報道された。こららの動きは偽陽性と考えられるが、2013年にクアッガガイの成体が発見された。 2010年8月、パウェル湖はイガイが居ないと宣言された。2009年6月からは貯水池に入る船のそれぞれに検査を義務付けるようになった。2009年6月29日からパウェル湖に入る船はイガイのいない証明書を持つ必要があることになったが、ボートの所有者は自主検査を認められている。これらの手段で船がカワホトトギスガイをパウェル湖に持ち込むのを防止することが目指されている。 これら対策が打たれているにも拘わらず、2012年にクワッガガイのDNAが発見され、2013年夏には多くの場所で成体が見つかった。2013年時点で国立公園局は、湖が侵入される前にイガイを見つけ除去するために、ダイバーを使った根絶計画を実行している。
※この「カワホトトギスガイとクワッガガイ」の解説は、「パウエル湖」の解説の一部です。
「カワホトトギスガイとクワッガガイ」を含む「パウエル湖」の記事については、「パウエル湖」の概要を参照ください。
- カワホトトギスガイとクワッガガイのページへのリンク