オレンブルクとは? わかりやすく解説

オレンブルグ【Orenburg/Оренбург】


オレンブルク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/13 15:37 UTC 版)

オレンブルク
Оренбург

ウラル川に架かる橋
市旗 市章
位置

ロシア内のオレンブルク州の位置
位置
オレンブルク
オレンブルク (オレンブルク州)
オレンブルク
オレンブルク (沿ヴォルガ連邦管区)
オレンブルク
オレンブルク (ヨーロッパロシア)
オレンブルク
オレンブルク (ロシア)
座標 : 北緯51度46分 東経55度6分 / 北緯51.767度 東経55.100度 / 51.767; 55.100
歴史
建設 1735年
旧名 チカロフ
行政
ロシア
 連邦管区 沿ヴォルガ連邦管区
 行政区画 オレンブルク州
 市 オレンブルク
地理
面積  
  市域 300 km2
標高 150 m
人口
人口 (2021年現在)
  市域 543,654人
  備考 [1]
その他
等時帯 エカテリンブルク時間 (UTC+5)
郵便番号 460xxx
市外局番 +7 3532
ナンバープレート 56
公式ウェブサイト : http://www.admin.orenburg.ru/

オレンブルクあるいはオレンブルグロシア語: Оренбург, カザフ語: Орынбор, Orenburg)は、ロシア連邦の都市。沿ヴォルガ連邦管区オレンブルク州の州都で人口は約54万人(2021年)。モスクワから南東に1480km。カザフスタンとの国境に近い。標高約150m。ウラル川が流れ、ウラル山脈の南端に位置する。文学「大尉の娘」の舞台のひとつにもなった。

1938年から1957年までは、有名な飛行士ヴァレリー・チカロフにちなんでチカロフЧкалов, Chkalov)と呼ばれていた。

歴史

オレンブルク建設

1734年ロシア帝国は、南ウラル地方に東方の前線基地を建設する計画を立て、1735年要塞都市を築いた。ヤイク川バシキール語: Яйыҡカザフ語: Жайық、反乱後にロシア語名はウラル川 Урал と改名された)とオリ川英語版: Орь)の合流地点であった。町の名前は「オリ川の要塞」の意味で、オレンブルクとなった。要塞の建設に反発するバシキール人は、バシキールの蜂起 (1735年 - 1740年)ロシア語版を起こしたが、強力な弾圧が加えられた。

1739年オルスク(Orsk)と改名。1741年にオレンブルクの町はウラル川下流に移転するが失敗、1743年に再度移転する。これが現在の場所で、1734年に最初に作られた町(現在のオルスク)からは250kmも下流に移動したことになる。この移転が、オレンブルクをカザフ人の遊牧民への前哨基地としての町の性格を強めた。

1773年プガチョフの乱では、ウラル川地方の行政の中心として発展していたオレンブルクは、プガチョフの軍勢に半年間も包囲され、数千人の犠牲者を出し町は廃墟と化した。さらに18世紀末の大火などを経験するも、軍事拠点、交易の中心として立ち直った。1833年アレクサンドル・プーシキン大尉の娘などの執筆調査でこの町に滞在、ロシア初のロシア語辞典を編纂することになる旧友のウラジーミル・ダーリ(Vladimir Dal)とオレンブルクで再会している。

グレート・ゲーム

グレート・ゲームの時代には、1830年代から1850年代にかけて、ヴァシリー・ペロフスキー英語版(Vasily Alekseevich Perovsky)のヒヴァ・ハン国侵略の基地となり、その後はロシアと中央アジアを結ぶ交易の中心となった。

1877年にはサマーラ - キネリ - オレンブルク間を結ぶ鉄道が、1906年にはトランス・アラル鉄道(オレンブルク-タシュケント間)が完成し、カスピ海横断鉄道トルクメンバシ-タシュケント間)と接続。これ以降、中央アジア(トランス・アラル鉄道、カスピ海横断鉄道)やシベリアシベリア鉄道)への重要な鉄道分岐点なったサマーラがオレンブルクにとって代わる玄関口として発展する。

バスマチ蜂起

バスマチ蜂起1918年 - 1924年)。1920年キルギス自治ソビエト社会主義共和国英語版が誕生、オレンブルクがその首都になる。

戦間期

キルギス自治ソビエト社会主義共和国は1925年カザフ自治ソビエト社会主義共和国と改称されるが、オレンブルクはロシアへの帰属を決め、代わりに同国の首都はクズロルダに移った。1929年には、トルキスタン・シベリア鉄道(タシュケント-ノヴォシビルスク間)が開通し、首都は再度アルマトイに移った。

カザフ自治ソビエト社会主義共和国は、1936年カザフ・ソビエト社会主義共和国となったが、オレンブルクはロシアに帰属し続けた。

第二次世界大戦

第二次世界大戦中、戦火を逃れるために多くの工場がヨーロッパロシアからオレンブルクに疎開、戦後の市の経済発展の土台となった。

気候

オレンブルクの気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 4.7
(40.5)
5.8
(42.4)
18.9
(66)
31.3
(88.3)
36.5
(97.7)
39.8
(103.6)
41.6
(106.9)
40.9
(105.6)
38.0
(100.4)
27.0
(80.6)
19.2
(66.6)
8.1
(46.6)
41.6
(106.9)
平均最高気温 °C°F −8
(18)
−7.2
(19)
−0.8
(30.6)
12.8
(55)
22.1
(71.8)
27.5
(81.5)
29.0
(84.2)
27.4
(81.3)
20.9
(69.6)
11.2
(52.2)
0.3
(32.5)
−5.9
(21.4)
10.8
(51.4)
日平均気温 °C°F −11.8
(10.8)
−11.5
(11.3)
−5.2
(22.6)
6.9
(44.4)
15.2
(59.4)
20.6
(69.1)
22.3
(72.1)
20.3
(68.5)
14.0
(57.2)
5.9
(42.6)
−3.2
(26.2)
−9.5
(14.9)
5.3
(41.5)
平均最低気温 °C°F −15.6
(3.9)
−15.7
(3.7)
−9.3
(15.3)
1.7
(35.1)
8.5
(47.3)
13.8
(56.8)
15.6
(60.1)
13.6
(56.5)
7.9
(46.2)
1.6
(34.9)
−6.1
(21)
−13.1
(8.4)
0.2
(32.4)
最低気温記録 °C°F −43.2
(−45.8)
−40.1
(−40.2)
−36.8
(−34.2)
−26
(−15)
−5.7
(21.7)
−0.7
(30.7)
4.9
(40.8)
−0.9
(30.4)
−5.3
(22.5)
−19.8
(−3.6)
−35.7
(−32.3)
−39.2
(−38.6)
−43.2
(−45.8)
降水量 mm (inch) 29
(1.14)
22
(0.87)
25
(0.98)
28
(1.1)
30
(1.18)
36
(1.42)
41
(1.61)
29
(1.14)
27
(1.06)
34
(1.34)
33
(1.3)
31
(1.22)
365
(14.37)
平均降雨日数 4 3 6 11 15 15 14 13 13 14 11 6 125
平均降雪日数 23 20 13 4 0.2 0 0 0 0.3 4 15 21 101
湿度 80 78 79 65 53 55 57 57 60 70 81 81 68
平均月間日照時間 76 118 158 224 307 307 330 286 212 126 63 62 2,269
出典1:Pogoda.ru.net[2]
出典2:NOAA (sun 1961–1990)[3]

著名な出身者

姉妹都市

出典

  1. ^ city population”. 2023年5月4日閲覧。
  2. ^ ПОГОДА В ОРЕНБУРГЕ” (ロシア語). Погода и климат. 2016年4月4日閲覧。
  3. ^ Orenburg Climate Normals 1961–1990”. National Oceanic and Atmospheric Administration. 2016年4月4日閲覧。

オレンブルク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/14 03:32 UTC 版)

ブラゴイ・ゲオルギエフ」の記事における「オレンブルク」の解説

2016年8月31日ロシア・プレミアリーグへの昇格果たしたFKオレンブルク加入した2017年12月29日にオレンブルクを退団し、その翌日現役引退発表した

※この「オレンブルク」の解説は、「ブラゴイ・ゲオルギエフ」の解説の一部です。
「オレンブルク」を含む「ブラゴイ・ゲオルギエフ」の記事については、「ブラゴイ・ゲオルギエフ」の概要を参照ください。

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