HDD
「HDD」とは、パソコンやデジタル機器などで使われる記録メディアのことを意味する表現。
「HDD」とは・「HDD」の意味
「HDD」とは、「Hard Disk Drive(ハードディスクドライブ)」の略称である。PCをはじめとするデジタル機器で用いられる密閉型の記録メディアのことを指す。ハードドライブ・ハードディスク・磁気ディスク・固定ディスク、と呼ばれることもある。「ハードディスク」の名前は磁器ディスクの素材が由来だ。アルミニウムやガラスなどの硬い素材で作られていることから、ハードディスクドライブと呼ばれるようになった。「HDD」は内部に回転する磁気ディスク(プラッタ)を持ち、ここにデータを保管する。磁気ヘッドを用いて磁気ディスクに記録されたデータを読み取る、あるいはデータを記録する。かつて「HDD」はPCの記憶メディアとして使われるのが主な役割だった。しかし、2000年代に入り家電のデジタル化が進むと、さまざまな機器に「HDD」が用いられるようになった。特にテレビ・ブルーレイ・DVDなどでは、録画用の記録メディアとして「HDD」は広く用いられている。だが「HDD」はモーターや回転軸を使った精密機器である。「熱に弱い」「衝撃に弱い」「ほこりなどの汚れに弱い」といった問題を持つ。そのため、近年ではソリッドで故障しづらい記録メディアであるSSDが「HDD」に代わって用いられることが増えている。
「HDD」を取り外す場合は安全な取り外しの手順を踏まなければならない。「HDD」にデータを読み書きしているタイミングで取り外しをすると、「HDD」が故障したり、データが破損することがある。安全な取り外しの手順を踏むことで、このようなトラブルを未然に防止できる。なお、取り外したハードディスクには、他人がデータを読むことがないように「ATAパスワードロック(ハードディスクパスワード)」を施しておくとよいだろう。
「HDD」の熟語・言い回し
内蔵HDDとは
「内蔵HDD」とは、あらかじめ機器に内蔵されたHDDのことを指す。「内蔵HDD」には、「HDDのセッティングに手間がかからない」「HDDの置き場所に困らない」「手軽にデータの読み出しや記録ができる」といったメリットがある。また、内蔵HDDのテレビや録画機器は、番組録画や再生などを1つのリモコンで操作可能だ。そのため、一定の機器において内蔵HDDは、操作性に優れているともいえるだろう。だが、一方で「HDDが故障した場合に交換や修理に手間がかかる」「HDDを搭載しないモデルに比べて価格が高くなりやすい」といったデメリットもある。
外付けHDDとは
「外付けHDD」とは、USBケーブルなどの端子によって、本体の外部機器として接続するタイプのHDDのことを指す。「外付けHDD」は「容量が足りないときに増設しやすい」「壊れたときに交換がしやすい」といったメリットがある。また、持ち運びやほかの機器への接続も難しくない。ほかの機器へのデータ移行も手軽にできる。そのため、本体データのバックアップ用に「外付けHDD」が使われることも多い。なお「外付けHDD」はケーブル類が雑然となりやすいという問題がある。外部電源を必要とするモデルを使う場合には電源ケーブルが増えるので、さらに雑然となりやすい。
2nd HDDとは
「2nd HDD」は「セカンド・ハードディスク」と読む。2台以上の内蔵HDDが使われている場合、2台目のHDDをこのように呼ぶ。「セカンドドライブ」と呼ぶこともある。「2nd HDD」はHDDの断片化対策に優れている。システム部分のデータとそのほかのデータを、1台目と2台目のHDDに分けて保存すれば、余分なHDDの断片化を防止できるだろう。また、ドライブが分離しているので、1台目のHDDが破損した場合でも「2nd HDD」には影響がない。そのため、一般的に「2nd HDD」を搭載している機器は安全性が高いとされている。
HDDなしとは
「HDDなし」とは、HDDを利用する機器でありながら内部にも外部にもHDDが付属していない機器、あるいはHDDが存在していない状態を指す。HDDが付属する機器よりも一般的に価格が安い。なお「HDDなし」は記憶媒体が機器に付属していない状態とは限らない。SDD・メモリーカード・SDカードなどを記録メディアとして利用していることもあるからだ。「HDDなし」の機器を選ぶ場合には、どのような記録メディアが利用できるのかを確認した方がよいだろう。
エッチ‐ディー‐ディー【HDD】
読み方:えっちでぃーでぃー
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