イリノイへの移住、そして「殺人の城」とは? わかりやすく解説

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イリノイへの移住、そして「殺人の城」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/05 03:36 UTC 版)

H・H・ホームズ」の記事における「イリノイへの移住、そして「殺人の城」」の解説

ホームズ1886年8月シカゴへ到着し、エングルウッド(英語版)に程近い、サウス・ウォレス・アベニューと西63ストリート南西角にある、エリザベス・S・ホルトン薬局にやってきた。ホルトンホームズ仕事与えホームズの側も勤勉な従業員としてこれに応え最終的に店を買い取ったこの際ホルトンの夫である老人が妻と共に姿を消したとする書籍複数存在するが、実際のドクター・ホルトンは、ホームズより少し年上同じくミシガン大学卒業した人物であり、ホームズのエングルウッド生活から、彼の処刑後である20世紀まで存命していたと記録残っている。このためホームズホルトン夫妻殺害したという噂は全くの作り話である。 ホームズ薬局向かいにあった空き地買い取って1887年から2階建ての雑居ビルを建て始め、まず2階薬局新店舗を含む小売店開設したホームズ建築業者・鉄鋼業のエトナ・アイアン・アンド・スティール(英: Aetna Iron and Steel)への支払拒み1888年には訴訟発展した1892年には3階増築されホームズ出資者業者たちに、翌年迫ったシカゴ万国博覧会間中ホテルとして用い予定だと話していたが、ホテル部分が完成することはなかった。建築業者だったトビー・ファーニチュアや、シュルツ・アンド・ヒルシュ・マットレスは、ホームズ支払いもしていない自分たちの商品を、隠し部屋建物中の廊下隠していることに気付いた業者による調査地元ニュースになり、宝石業者がこの記事見せたことで、ビル全体ホテルとして使おうとしていた出資者たちは次々手を引いた1893年8月13日夜に3階部分火事発生したが、従業員長期在住者など数人ビル内にいただけ済んだ少なくとも4社が、ホームズ対し支払義務が無いとしてビルに関する保険条項訴訟起こした。 ディアボーン・ストリート(英: Dearborn Street)のケミカル・バンク(英語版)で働いていた頃、ホームズ前科者大工自作石炭入れ展示していたベンジャミン・ピツェル(英: Benjamin Pitezel)と出会い親しい仲になったホームズはピツェルを自分犯罪右腕として使っており、後に地方検事は、「ピツェルはホームズ道具だ……やつの家畜だ」と表現している。 この頃ホームズ手に掛けたひとりが彼の愛人だったジュリア・スミス(英: Julia Smythe)だった。彼女の夫だったネッド・コナー(英: Ned Conner)は、ホームズビル転居して彼の薬局宝石コーナー働いていた。ホームズスミスとの交際始めコナーはこれに気付いた後、スミスと彼女の娘だったパール(英: Pearl)を残し仕事辞めて転居した。スミスパール養育得てホテル残りホームズとの情事続けたスミスと娘のパール1891年クリスマス忽然と姿を消しホームズスミス妊娠中絶亡くなったのだと詰られたが、2人何が起こった裏付ける証拠は無い。同様にホームズ愛人だったエメリン・シグランド(英: Emeline Cigrande)も、1892年5月から働き始めこの年クリスマス失踪している。 1893年初頭、ミニー・ウィリアムズ(英: Minnie Williams)と名乗る元女優がシカゴへ移り住んできた。ホームズは彼女に職業紹介所出会ったことがある主張したが、数年前ボストン知り合いになっていたのだと噂が流れた。彼は自分ホテル個人的な速記になってくれないかと持ちかけ、彼女の側もこれを了承したホームズウィリアムズ説得し、彼女がテキサス州フォートワース所有する不動産を、「アレクサンダー・ボンド」(英: Alexander Bondホームズ変名)と名乗る男に譲渡するという証書得た1889年4月ウィリアムズ不動産譲渡証書制作しホームズはこれの公証人となったホームズは後に、ピツェルに「ベントン・T・ライマン」との変名与え、この証書彼に売り渡している)。翌月ホームズウィリアムズは、互いに夫婦だと称してリンカーン・パークアパートメント借りた。このアパートにはミニー姉妹であるナニー訪れており、ナニー7月に、おばへ「ブラザー・ハリー」(英: Brother Harry義理の兄ハリーの意味)とヨーロッパ旅行に行く計画があると書き送ったしかしながらミニーナニーも、1893年7月5日以来忽然と失踪している。

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