Puccinia graminis subsp. graminis(イネ科黒さび病菌)
Puccinia
graminis Pers.:Pers. subsp. graminis Cummins
分類:担子菌門,半担子菌綱,サビキン目,プクキニア科
日本全国に分布。コムギ,オオムギ,エンバク,ライムギ,カモジグサ,イヌムギなど12属以上のイネ科植物に黒さび病を引き起こし,夏胞子および冬胞子を宿主上に形成する。精子世代,さび胞子世代はオオバトリトマラズなどメギ属植物上に形成される。夏胞子を飛散して蔓延し,冬胞子で越冬する。人工培養できない。
性状(機能):植物病原菌
形態: 精子世代:詳細は不明 さび胞子世代:しゅう(銹)子腔内に形成され,円形~やや楕円形,頂部の細胞壁が厚く,表面有刺,大きさ16-23×15-19μ。 夏胞子世代:夏胞子堆上に形成され,楕円形~長楕円形,表面小疣状,黄褐色~栗褐色,大きさ22-45×13-24μ,頂部の細胞壁はやや厚く,3-5個の発芽孔を赤道面に形成する。 冬胞子世代:基部の狭まった長楕円~狭い卵形,明褐色~褐色,2室ときに1室または3室,大きさ33-66×13-23μ,頂部の細胞壁は厚さ7-10μ。 |
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夏胞子 | 冬胞子 |
標本番号 | 菌種 | 宿主和名 | 宿主学名 | 症状 | 採集地 | 採集年月日 | 採集者 |
103-1-32 | Puccinia graminis subsp. graminis | コムギ | Triticum aestivum | 黒さび病 | 九大農場 | 1930.5 | 河村栄吉 |
103-1-33 | 〃 | 〃 | 〃 | 〃 | 島根県大原郡加茂町 | 1932.5.27 | 横木 |
103-1-31 | 〃 | 〃 | 〃 | 〃 | 埼玉県鴻巣試験地 | 1940.7.19 | |
103-2-21 | 〃 | オオムギ | Hordeum vulgare | 〃 | 福岡 | 1940.7.19 | 河村栄吉 |
108-1-56 | 〃 | チモシー | Phleum pratense | 〃 | 北海道空知郡岩見沢町 | 1941.8.7 |
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