アーキテクチャと機能
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/10 06:21 UTC 版)
専用部品が用いられた従来のヒューマノイドロボットと異なり、PALROは、ハードとソフトの両面にわたってオープンアーキテクチャの汎用品を多用している。CPUはインテル製Atom Z530を採用し、1GBのメモリ、プログラムを格納する4GBのオンボードフラッシュメモリとともに、市販のPC/AT互換ボード上に実装している。インターフェースとして無線LAN(IEEE 802.11 b/g/n)とUSBコネクタを備えており、音声認識・方向認識マイク、スピーカー、CMOSカメラ(30万画素)のほか、温度、負荷、ジャイロ、加速度、距離、回転角度といった各種センサはすべて汎用品である。 Atomによって駆動されるソフトウェアプラットフォームはSapie(サピエ)と呼ばれ、OSにはLinux (Ubuntu)、ミドルウェアには産業技術総合研究所が開発し、オープンソース配布するOpenRTM-aist互換の富士ソフトが開発したミドルウェアを搭載する。ロボットの機能要素は、ひとつひとつが神経部品ないしSapie Cellと呼ばれる単位でソフトウェア的に実装・実行され、ハードウェアと神経部品の連携により、「移動」「コミュニケーション」「人感」「学習」という4つの知能領域に対応することができる。また、ハードウェアの許す範囲であればSapie Cellの追加・改造により機能を拡張することも可能である。APIと開発環境は無償公開されており、開発言語はC++、クラスライブラリやコンパイラ (gcc) も提供されている。 これらの機能により、PALROは、顔認識や個人認識、動体検知が可能で、音源方向を認識したり、音声合成エンジンで発声することも可能なほか(「コミュニケーション」)、コミュニケーションの相手の顔を覚えたり、相手と目を合わせて話す(「人感」)といったことができるほか、空間の構造を学習し、障害物を回避しながら最適コースで移動したり、シコやすり足のような人間的な動きを行うこともできる(「移動」)。
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