アムゼモール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 04:24 UTC 版)
アムゼモール(大阪·和泉)は、地区センターに位置する歩行者専用通路である。これは多次元生活都心をうたった地区全体の整備コンセプトに共鳴する多様な都市機能を有した「みち」空間の提案である。「みち」空間は都市の活気がダイレクトに投影された社交の場であり、人間が主役の生き生きとした多重の意味をもつ生活空間だったと言える。本来、「みち」空間が有していた出会い、くつろぎ、語らい、お祭りなど、人々が演者と同時に観客になる場を、将来展開が見込まれるセンター地区の回遊動線の要となることをにらみながら、立体的に展開している。都市生活を楽しみ、その利便性を享受するための舞台として人間のスケールや歩くスピード、 テンポといったものに適したパブリックな空間が必要である。 安全性、 機能性、 利便性と同じように快適さや美しさが求められ、都市生活の魅力的な舞台をつくり上げていくことが望まれている。 “劇場大通り”というデザインコンセプトのもと、 道を多様な市民活動の舞台に仕立て上げ、地区のシンボルとして位置づけている。ここでは各店舗が大道具であり、水景や植栽、照明などが小道具というわけである。歩くという身体スケール感覚に適合したさまざまな演出がなされている。効率とスピードを求めてきた近代都市計画に従順であるならば、居住地と職場(ここでは駅であるかもしれない)をダイレクトに連結する純然たる連絡通路であっただろう。このプロジェクトは、通勤、通学、買物、散策など、 歩行者のさまざまな情景を包み込み、「みち」の楽しさを蘇らせる試みであると言える。
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