アイデアボックスとは? わかりやすく解説

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アイデアボックス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/28 23:30 UTC 版)

アイデアボックス
開発元 株式会社自動処理
初版 2010年2月16日 (14年前) (2010-02-16)
最新版
1.14.1 / 2021年10月08日
プログラミング
言語
PHP
対応OS クロスプラットフォーム
種別 政策討論プラットフォーム
ライセンス 商用ライセンス
公式サイト [1]
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アイデアボックス株式会社自動処理が運営するサービスで、インターネットを使ってアイディア集積する仕組み。投稿したアイデアに対し、コメント・投票が可能な点が特徴。

概要

中央官庁の中で10年以上の実績を持つ参加型政策検討プラットフォーム。2010年にオバマ大統領が大統領選に勝った際の政策の一つが『オープンガバメント』という政策であり、日本国内では経済産業省が中心となり『オープンガバメント』政策を進めていた。『オープンガバメント』政策は政府の透明性(トランスペアレンシー)、市民の参加(パーティシペーション)、官民の連携(コラボレーション)の3つで成り立っており、『アイデアボックス』はこの中の市民の参加(パーティシペーション)を推し進める仕組みとして作られており、国民が自由に役所に対して自由に意見が提案でき、提案された意見に対して議論が出来、オープンな意見を受け付ける事から、基本的に投稿されたアイデアはパブリックドメインになる事や、投稿の際の事前検閲がない事を特徴としている。

デジタル庁が実施しているデジタル庁アイデアボックス(旧名デジタル改革アイデアボックス)の名前は、初代のサービスとして利用した自動処理社のサービスから名づけられている。[1]

ソフトウェアの成り立ちと経緯

2009年10月セールスフォース・ドットコム(現・セールスフォース)が開発した電子経済産業省アイディアボックスの機能的な不備に不満を持った株式会社自動処理の代表を務める高木祐介の呼びかけでオープンソースソフトウェアであるSugarCRMコミュニティのメンバーと開発した電子経済産業省アイディアボックスの跡地サイトアフターアイデアボックスを元に開発したものが元になっている。

2010年2月SugarCRMコミュニティをオープンビジネスソフトウェア協会として社団法人化し、アイデアボックスの開発を受託、経済産業省アイディアボックスをリリースした。

2010年5月以降はオープンビジネスソフトウェア協会から正式にアイデアボックスを譲り受け、株式会社自動処理としてサービスを提供する事になった。

2021年10月株式会社自動処理は次世代版のアイデアボックスを正式に発表[2]2022年1月より正式リリースした[3]

2022年1月11日国連のGlobal E-Participation Workshopにて、市民参画における日本政府の取り組みの代表的な事例としてアイデアボックスが紹介された[4][5]

2022年9月29日、デジタル庁はブログにて、日本は国連の国連電子政府ランキング(UN e-Government Surveys)の市民参画指標(UN eParticipation Index)にて1位になったが、対話型サイトであるアイデアボックスへの参加が影響したと紹介された。[6]

実績

  • 2009年12月「アフターアイデアボックス」(経済産業省)[7]
  • 2010年2月「経済産業省アイディアボックス」(経済産業省)[7][8]
  • 2010年5月「熟議カケアイ」(文部科学省)[9]
  • 2010年6月「休暇分散化アイディアボックス」(国土交通省 観光庁)[9]
  • 2010年7月「オープンガバメント・アイディアボックス」(経済産業省)
  • 2010年8月「陸別町アイディアボックス」(陸別町)[9]
  • 2010年9月「伊根町アイディアボックス」(伊根町)[9]
  • 2010年9月「国民の声アイディアボックス」 (内閣府)[10]
  • 2010年10月「鶴ヶ島市アイディアボックス」(鶴ヶ島市)[9]
  • 2011年7月「節電アイディアボックス」(内閣府)[11]
  • 2013年2月「オープンデータアイディアボックス」(内閣官房)[12]
  • 2014年2月「オープンガバメント・アイディアボックス2014」(内閣官房)
  • 2016年2月「デジタルガバメントアイディアボックス」(内閣官房)[13][14]
  • 2017年3月「デジタルガバメントアイディアボックス2017」(内閣官房)[15][16]
  • 2020年5月「VS COVID-19アイディアボックス」(Code for Japan)[17][18][19]
  • 2020年10月「デジタル改革アイデアボックス」(内閣官房)[20][21][22]
  • 2021年2月「たかまつアイデアFACTORY」(高松市)[23][24]
  • 2021年6月「みえDXアイデアボックス」(三重県)[25][26]
  • 2021年10月「令和3年衆院選アイデアボックス」(自動処理)[27][28]
  • 2022年1月「ちばしアイデアボックス」(千葉市)[29][30]
  • 2022年1月「FUKUI DXアイデアボックス」(福井県)[31][32]
  • 2022年4月「デジタル庁アイデアボックス」(デジタル庁)[33][34][35]
  • 2022年5月「横浜市アイデアボックス」(横浜市)[36][37]

脚注

出典

  1. ^ https://twitter.com/officialideabox/status/1444644478405406720”. Twitter. 2021年10月6日閲覧。
  2. ^ DX・スマートシティ推進!政府・自治体にデジタル庁でも採用された政策検討プラットフォーム『アイデアボックス』を半年無償貸与!申し込み続々!”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES. 2021年10月6日閲覧。
  3. ^ スマートシティ・DX化・官民協働・リモートワーク推進!デジタル庁でも採用された意見募集プラットフォーム『アイデアボックス2.0』リリースを発表します。先着10団体ど...”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES. 2022年1月24日閲覧。
  4. ^ Global E-Participation Workshop E-Participation in Japan 11 January 2022”. 国際連合. 2022年1月11日閲覧。
  5. ^ 国連のGlobal E-Participation Workshopにて株式会社⾃動処理 (東京都中央区、代表取締役:⾼⽊ 祐介)のサービスである『アイデアボックス』が紹介されました。”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES. 2022年1月24日閲覧。
  6. ^ UN eParticipation Indexで第1位。 皆さんありがとう!(First place in the UN eParticipation Index. Thank you all!)”. デジタル庁. 2022年10月11日閲覧。
  7. ^ a b 国民との対話が生んだ、経産省ネット審議会の劇的コスト削減
  8. ^ 電子経済産業省アイディアボックスについて
  9. ^ a b c d e オープンガバメントの取り組み について
  10. ^ アイディアボックス開設について : 「国民の声」 - 内閣府”. www.cao.go.jp. 2021年10月6日閲覧。
  11. ^ 政府の節電ポータル「節電.go.jp」、“節電アイディアボックス”を開始”. RBB TODAY. 2021年10月6日閲覧。
  12. ^ どんな行政データ、公開してほしい? 政府「オープンデータアイデアボックス」で意見募集中”. ITmedia NEWS. 2021年10月6日閲覧。
  13. ^ デジタルガバメントアイディアボックス”. ideabox2016.cio.go.jp. 2021年10月6日閲覧。
  14. ^ 政府がデジタルガバメントをテーマに「アイディアボックス」再開”. 新・公民連携最前線|PPPまちづくり. 2021年10月6日閲覧。
  15. ^ デジタルガバメントアイディアボックス2017”. ideabox2017.cio.go.jp. 2021年10月6日閲覧。
  16. ^ 日経クロステック(xTECH). “内閣官房、電子行政方針について匿名で参加できる電子掲示板を開始”. 日経クロステック(xTECH). 2021年10月6日閲覧。
  17. ^ 新型コロナウイルスと戦う意見募集サイト VS COVID-19アイディアボックス”. covid19ideabox.code4japan.org. 2021年10月6日閲覧。
  18. ^ コロナ対策をデジタル技術で アイデアを一般公募”. 日本経済新聞 (2020年5月14日). 2021年10月6日閲覧。
  19. ^ 竹本内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和2年5月19日 - 内閣府”. 内閣府ホームページ. 2021年10月6日閲覧。
  20. ^ デジタル改革アイデアボックス”. ideabox.cio.go.jp. 2021年10月6日閲覧。
  21. ^ 日本放送協会. “マイナンバーカードで引っ越し手続き一度に 平井デジタル相 | 注目の発言集”. NHK政治マガジン. 2021年10月6日閲覧。
  22. ^ 運転免許とマイナンバーカード一体化へ 6年後めど運用:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2021年10月6日閲覧。
  23. ^ たかまつアイデアFACTORY”. ideabox.smartcity-takamatsu.jp. 2021年10月6日閲覧。
  24. ^ 「スーパーシティ構想」の実現に向けアイデア、御意見の募集を行いました|高松市”. www.city.takamatsu.kagawa.jp. 2021年10月6日閲覧。
  25. ^ みえDXアイデアボックス”. idea-mie.jp. 2021年10月6日閲覧。
  26. ^ 三重県|「あったかいDX」を通じて暮らしやすい社会をつくるアイデアを募集します”. www.pref.mie.lg.jp. 2021年10月6日閲覧。
  27. ^ 令和3年衆院選アイデアボックス ベータ版”. senkyo-ideabox.automation.jp. 2021年10月8日閲覧。
  28. ^ 株式会社自動処理は衆院選に向けた政策意見募集サイト『令和3年衆院選アイデアボックス』を始動します。”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES. 2021年10月8日閲覧。
  29. ^ ちばしアイデアボックス”. ちばしアイデアボックス. 2022年1月24日閲覧。
  30. ^ 市民参加型アイデア募集プラットフォーム「ちばしアイデアボックス」を開設しました!”. 千葉市 (2022年2月21日). 2022年2月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月24日閲覧。
  31. ^ DX FUKUIアイデアボックス”. DX FUKUIアイデアボックス. 2022年1月24日閲覧。
  32. ^ 全国初!福井県は福井県内の自治体と連携し、福井県全域で政策検討プラットフォーム『アイデアボックス2.0』にて、『DX FUKUIアイデアボックス』(福井県)をス...”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES. 2022年1月24日閲覧。
  33. ^ デジタル庁アイデアボックス”. 株式会社自動処理. 2022年10月11日閲覧。
  34. ^ デジタル庁アイデアボックス”. デジタル庁. 2022年10月11日閲覧。
  35. ^ 「デジタル社会の実現に向けた重点計画」デジタル庁アイデアボックスにお寄せいただいたご意見について公表します”. デジタル庁. 2022年10月11日閲覧。
  36. ^ 横浜市アイデアボックス”. 2022年10月11日閲覧。
  37. ^ 「横浜市アイデアボックス」について”. 横浜市. 2022年10月11日閲覧。

関連項目

外部リンク


アイデアボックス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/05 12:56 UTC 版)

自動処理」の記事における「アイデアボックス」の解説

国民参加促すシステムとして2020年時点国民討論しながら政策アイデア募集する国内唯一のサービスだった。 政府など良く実施されているパブリックコメントなどの場合意見募集を行うと意見公開されない為、一方的な意見になりやすい。 アイデアボックスにて意見募集した場合には、意見に対してコメントが付く為、一方的な意見には異論付き意見投稿した本人も、意見募集している担当部署異論のあるアイデアだと認識出来る為、一方的な意見になりにくい特徴がある。 また従来の方法よりも大量に意見が集まるが、集まった意見タグやキーワードにて、分析する仕組みがある為、効率的に意見分類集約することが可能になっている。 AI利用した議論分類建設的な意見取りまとめにより、管理者見るべき意見抽出しやすい仕組みになっている2020年10月9日から実施されデジタル改革アイデアボックスでは、デジタル庁創設向けてアイデア募集行い11月8日1カ月間でユーザー登録数約3200人、アイデア投稿数3300件、コメント数9500件以上の意見集めた2022年3月31日2022年度デジタル庁からの受託授業として事業落札したことが発表された。

※この「アイデアボックス」の解説は、「自動処理」の解説の一部です。
「アイデアボックス」を含む「自動処理」の記事については、「自動処理」の概要を参照ください。

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