アイザック・アシモフの科学と発見の年表とは? わかりやすく解説

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アイザック・アシモフの科学と発見の年表

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/17 04:29 UTC 版)

アイザック・アシモフの科学と発見の年表』(あいざっくあしもふのかがくとはっけんのねんぴょう)は、アイザック・アシモフの著作。

原著は "Asimov's Chronology of Science and Discovery"。1989年に Harper and Row から出版。日本では丸善から1992年に翻訳出版された(この年アシモフが死去)。訳者は小山慶太と輪湖博。

紀元前400万年から1988年に至る人類の科学発見史を記する(邦訳の1989年から1992年までは訳者の補遺)。

アシモフは、科学史のライターとしても『科学技術人名事典』『化学の歴史』『生物学の歴史』『科学の壁をやぶった人たち[注 1]』『科学発見シリーズ 1-20』など多数の著作がある。

この『科学と発見の年表』は、自然科学全分野の発見史から1570項目をあげ、それぞれを解説した、アシモフの科学史著作の集大成といえる。日本語版でも500ページを超え、1ページに平均3項目となる。

各時代・分野別の発見

発見を11分野に分けた場合の各時代と発見項目数は、およそ[注 2]次のようになる。

時代 全分野 発明 物理学 化学 天文学 地理学 生物学 医学 数学 地球科学 歴史学 宇宙開発
B.C.7C以前 45 30 1 8 3 1 1 1
B.C.6-1世紀 38 9 2 2 8 2 3 4 4 3 1
1-14世紀 51 23 3 6 5 7 1 2 3 1
15世紀 15 4 1 6 2 1 1
16世紀 45 6 4 2 6 14 2 3 6 1 1
17世紀 94 5 19 7 21 5 12 8 10 7
18世紀 151 19 18 39 18 12 18 11 3 12 1
19世紀前半 159 22 23 49 16 5 18 9 9 6 2
19世紀後半 250 25 55 61 26 4 34 30 8 4 3
20世紀前半 385 18 101 59 51 2 76 51 6 15 3 3
20世紀後半 231 10 54 22 51 34 23 13 24

多くの項目が選ばれた分野は、14世紀までは試行錯誤による発明、15,16世紀は地理上の発見、17世紀は天文学、18,19世紀は化学、20世紀は物理学といえる。

発見項目が多い科学者

ガリレオ・ガリレイ
振り子 / 落体 / 温度計 / 天の川 / 月 / 木星 / 金星 / 太陽黒点 / 科学と宗教 / 光の速度
アイザック・ニュートン
光のスペクトル / 反射望遠鏡 / 微積分法 / 光波 / 運動法則 / 万有引力 / 地球の形
エドモンド・ハレー
南半球の星 / 気象図 / 生命表 / 科学観測を目的とした航海 / 彗星の軌道 / 日食 / 星の運動
アントワーヌ・ラヴォアジエ
定量化学 / 燃焼 / ダイヤモンド / 酸素 / 呼吸と燃焼 / 化学命名法 / 質量保存則
ウィリアム・ハーシェル
天王星 / 連星 / 火星の自転軸の傾き / 太陽の運動 / 火星の氷冠 / 星団星雲 / 銀河 / 衛星 / 赤外線 / 小惑星
ハンフリー・デービー
酸化窒素 / ナトリウムカリウム / 塩素 / ヨウ素 / 白金の触媒作用 / 電灯
イェンス・ベルセリウス
セリウム / 触媒 / 化学記号 / (有機化合物の)偏光面 / セレン / 原子量 / 比熱 / 異性体 / ケイ素 / トリウム
マイケル・ファラデー
電気力による運動 / 気体の液化 / 発電機 / 電気分解の法則 / 永久ガス
ルイ・パスツール
酒石酸結晶の非対称性 / パスツール殺菌法 / 生命の自然発生説 / 細菌病因説 / 炭疽熱のワクチン / 狂犬病
トーマス・エジソン
株式相場表示機 / 電話 / 蓄音機 / 電灯 / エディソン効果 / 活動写真
アルバート・マイケルソン
干渉計 / 光の速度 / マイケルソン=モーリーの実験 / 恒星の直径 / 光の速度
アーネスト・ラザフォード
アルファ線ベータ線 / 放射性崩壊系列 / アルファ粒子 / 核原子 / 陽子 / 原子核反応
アルバート・アインシュタイン
特殊相対論 / 質量-エネルギー / 光電効果量子 / ブラウン運動と原子の大きさ / 一般相対性理論 / ボース-アインシュタイン統計
エンリコ・フェルミ
フェルミ-ディラック統計 / ニュートリノ / 中性子照射 / 弱い相互作用 / 核反応炉
ロバート・バーンズ・ウッドワード
キニーネの合成 / ステロイドの合成 / ストリキニン合成 / 葉緑素の合成 / ビタミンB12の合成

訳者の小山による言及

小山慶太『「アイザック・アシモフの科学と発見の年表」の思い出』學鐙 丸善創業150周年記念特別号

脚注

注釈

  1. ^ 正・続あるが、正編は1995年『アシモフの科学者伝』として小学館から再刊
  2. ^ アシモフ自身は分野別に分類していない。この表では「二足歩行」は生物学に、「顕微鏡」は発明に、「望遠鏡」は天文学に入れるなどしており、ある程度恣意的な分類にならざるをえない。

出典




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